アイちゃんのあかりを訪ねて

神話と伝説の国 みやざきより - 宮崎市編 -

宮崎県総合博物館

昔のくらしへタイムスリップ

花びら形住居
昭和30年代の文化住宅

「歴史展示室」では、全国でもめずらしい弥生時代の「花びら形住居」をはじめ、2万年前の古代の暮らしから戦国・江戸時代、戦前・戦後の移り変わりをジオラマや実物資料で再現しているんだよ。
数多い展示品の中でもアイの一押しは、郷愁と想い出がつまった、昭和30年代を再現した「昭和30年代の子ども広場と文化住宅」。
映画「ALWAYS三丁目の夕日」が大ヒットしたのはまだ記憶に新しいけど、映画が話題になるずっと前に、昭和30年代の住居を解体移築したんだって。

時間の設定は夏の夕方になっていて、風鈴の音や豆腐売りのラッパの音、大根を切る音に交じって、居間に入ると、その当時の「大鵬対柏戸」の大相撲のラジオ中継が流れて妙にリアル。
細かいところまでよく再現されていたよ。
五右衛門風呂や「巨人の星」でお馴染みのちゃぶ台、足踏み式ミシン、子ども用の机・・・。
家族が一体となって一所懸命に生きていた日本の「古き良き時代」、この頃は、初代アイが誕生した時代でもあるんだ~。
展示された品物ひとつひとつに人のぬくもりと温かさを感じたよ。
地元宮崎のデパートの当時の包装紙で作られた紙箱を見て懐かしさのあまり涙ぐむ人も多いんだって。

足踏みミシンと机
子ども広場
駄菓子屋

子ども広場では、今は懐かしい郵便ポスト、土管、木の電信柱、駄菓子屋があって、学芸員の方が毎週日曜、祝日には紙芝居を上演、また、毎月第1・3・5土曜日には、昔のあそび体験広場として、お手玉・メンコ・けん玉・おはじきなど、少し昔の子供たちが楽しんでいた遊びが体験できるんだよ。
自称お手玉チャンピオンのアイもみんなと一緒に遊びたかったなぁ。

戦時下のくらしの部屋では、空襲が激しくなり、灯火管制が行われたころの戦争末期、昭和20年のころの人々の生活の様子を再現。
あかりが外に漏れないように電灯にはカバーがかけられていたよ。

戦時下の暮らし
縄文のバーベキュー
地下式横穴墓模型
古代の暮らし

宮崎県がいっぱいの民俗展示室

炭窯と炭焼き小屋
作小屋

「民俗展示室」では、国指定重要有形民俗文化財「日向の山村生産用具」などの資料を使って分かりやすく展示紹介しているよ。
江戸時代後期に、大阪方面での木炭の価格を決定するほどの影響を与えた白炭と呼ばれる固い有名な「日向木炭」の産地であったことを炭窯と炭焼き小屋で再現。
炭窯は、カシなどの炭材を得やすい所に作るそうで立地条件としては、切り出した材を窯の近くまで運び入れるズリ(道)があること、焼けた炭を消すときに用いるスバイを冷やすための水が近くにあること、窯と作業場をつくる平地があることの3つなんだって。

他にも、焼畑が行われていた西米良村の作小屋を再現。
小屋の中に上がることもできるし、山仕事の時の作業着であったサシツヅレやハンテンも試着できたりするんだぁ。
もちろんアイも着てみたけど、やっぱり少し大きかったなぁ。

アイは今回初めて宮崎県を訪れたけど、宮崎県総合博物館でたくさんの“宮崎県”に触れて、歴史深いすてきな宮崎県をすっかり気に入っちゃったよ!みなさんも次の旅行に宮崎県はいかがですか~?

夜焚きや八田網に使用したガスランプ
田の神様
アユカケ漁
茶をつくる

施設概要

所在地
宮崎市神宮2丁目4-4
電話
0985(24)2071
ウェブサイト
https://www.miyazaki-archive.jp/museum/
観覧時間
午前9時~午後5時
休館日
毎週火曜日・国民の祝日の翌日・年末年始(民家園は年中開館)
常設展観覧料
無料(*各展示会の観覧料はその都度定められます)

取材協力:宮崎県総合博物館 学芸課