アイちゃんのあかりを訪ねて

近江商人の暮らしにふれる - 近江八幡市編 -


八幡堀

「売り手よし、買い手よし、世間よし」の三方よしの経営理念を基本とし、質素・倹約の精神で、天秤棒を担いで全国を行商した近江商人。豊臣秀吉の甥、豊臣秀次によって開かれた近江八幡は、近江商人のふるさと=発祥の地として知られる城下町なんだよ!


豪商の邸宅が並ぶ新町通りと見越しの松

琵琶湖からの荷船を往来させるため、湖上交通の要衝として設けられた八幡掘や、近江商人の商家が軒を連ねる新町通りは映画やドラマのロケ地としても有名だよ。今回アイは、その新町通りの西側に建つ郷土資料館、歴史民俗資料館、旧西川家住宅、旧伴家住宅の4館からなる近江八幡市立資料館にお邪魔しました。

近江八幡市立資料館

郷土資料館


郷土資料館 外観


近江八幡の火まつり

郷土資料館は、江戸時代初期に安南(現在のベトナム)貿易で活躍した近江商人、西村太郎右衛門の邸宅跡に建てられた旧八幡警察署の洋風二階建てだよ。それをそのまま資料館として利用してるの!

国選択無形民俗文化財「近江八幡の火まつり」などの祭りの資料や、地場産業である数珠玉(じゅずだま)や和ろうそくの生産工程器具、椿実搗き・椿油しぼり機など各種産業に使用された用具や道具、美術工芸品、考古資料などが展示されていたよ。


百万燈(左)と行灯


カーバイドランプ(左)とランプ


和ろうそくの芯


民具


提灯と火消し壺(茶室用)


携帯手あぶり(左)と携帯用提灯


燈明


椿実搗きと椿油しぼり機


電気の傘

歴史民俗資料館


蒸し風呂

歴史民俗資料館 外観

歴史民俗資料館は、郷土資料館に隣接した江戸時代末期に建てられた商家をそのまま利用した資料館だよ。近江商人の生活様式や帳場風景が再現されていて、実際の商いに使用した算盤、金銀請払帳、奉公人手形、集金袋、銭枡などの道具類や大福帳、家訓である「家業一枚起請文」が展示されていて商人の資料館として見ごたえがあったよ。


裏庭にある農具

裏庭には、水郷地帯の農民の生活をしのぶ農具や民具が展示されていたのだけど、アイの一番のオススメは、なんといっても木製の蒸し風呂!きっと一家の主が専用で使っていたんじゃないのかなぁ?


裏庭にある民具


ランプと丸行灯


手燭・行灯・路地行灯


がん灯と燭台


帳場


座敷

旧西川家住宅 & 旧伴家住宅


旧西川家住宅外観

旧伴家住宅外観

旧西川家住宅は、江戸時代、「大文字屋」の屋号で畳表や蚊帳を扱っていた豪商西川利右衛門の旧宅だよ。壁を黒く塗ってトガ材を使用した京風建築の二階建て家屋だけど、実際に入ってみると見た目よりも奥行きが深く、間取りや庭の重厚なたたずまいに、往時の近江商人の隆盛ぶりを肌で感じとれることができるよ。展示品の中でアイのイチオシは車長持!長持の下部に車輪を付けて、火事の際に長持ごとひいて運びだされるという便利品だよ!

また白壁の土蔵は、大壁作りの本瓦葺で、土蔵の内部が3階になっているという全国的にも珍しい造りで必見だよ。旧伴家住宅は、畳表、蚊帳、扇子、麻織物などを扱っていた豪商伴庄右衛門の住宅。表からみると2階建てだけど、横からみると3階建てという不思議な建物なの~。みんなも1度行ってみてね。


土蔵


車長持


座敷から庭園を望む

近江八幡市立資料館

所在地
近江八幡市新町2-22
電話
0748-32-7048
開園時間
午前9時 ~ 午後4時30分
休館日:
月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館)・祝休日の翌日・年末年始
入館料
大人700円(郷土資料館・歴史民俗資料館・旧西川家住宅・かわらミュージアム共通)