光応用の知識

赤外線加熱

Ⅱ.アイハロゲンランプの特長

1.赤外線ハロゲンランプの特長

アイハロゲンヒータは熱源に赤外線ハロゲンランプを使用しております。
赤外線ハロゲンランプは近赤外線域にピーク波長をもつ、極めて高効率な熱源です。

(1) 高効率・省エネ
投入電力を100%とすると全放射は93.5%で損失6.5%。赤外放射は86.4%で可視放射7.1%、ガラス口金の吸収が5.0%、端子損失が1.5%。

図7 入力に対する放射エネルギーと熱損失の要素例

投入電力の80~90%を赤外線エネルギーに変換するため、非常に効率的な熱源です。

(2) 素早いレスポンス

図8 立上がり・立下り特性

熱源にタングステンフィラメントを使用しているため、電源投入とほぼ同時に赤外線エネルギーが100%近くまで立上がり、電源遮断と同時に立下がります。また調光も容易にでき、種々の加熱プログラムに柔軟に対応いたします。

(3) 安定したエネルギー放射

ハロゲンサイクルにより長寿命で、ランプの寿命末期まで放射されるエネルギーが一定しています。

(4) クリーンな熱源

石英管の内部にタングステンフィラメントがあるため、加熱時に不純なガスの放出がなく、加熱物を汚さないクリーンな熱源です。

(5) 多様な形状が可能

両□形の直管タイプが標準ですが、片□型や丸型などの形状も生産対応ができます。例えば1000Wタイプのランプでは全長200mmから1500mmまでの長さが可能です。

図9 ハロゲンランプの構造図