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施設報告

紫外線照射標識システムの照明設備

国内営業本部 営業技術部 営業技術企画課 高松 裕史
国内営業本部 東日本設計センター所長 鵜川 広之進
国内営業本部 東京広域営業所 第一営業課 白石 宏樹

キーワード

紫外線照射標識システム,新東名,東名,紫外線反射シート,蛍光体

1.はじめに

新清水JCT付近夜景

新清水JCT付近夜景

新東名高速道路の一部区間が平成24年4月14日に開通した。新東名高速道路の詳細については,新東名高速道路の分合流部の照明設備を参照されたい。

本題である紫外線照射標識システムは,NEXCO総研,リンテック(株),岩崎電気(株)で共同研究を行い,約10年を経て評価実験を繰り返し商品化した製品であり,それが評価され,新東名及び東名高速道路のジャンクション部を中心とした大型標識に採用されている。

2.紫外線照射標識システムの目的・利点

紫外線照射標識システムは,紫外線ランプから出力される近紫外線の照射により,標識板に貼付された標識用特殊フィルムの蛍光体成分が発光する仕組みとなっている。

従来の投光式照明は,可視光線を照射するため対向車線のドライバーへの障害光が懸念され照射角度などに配慮する必要があった。これに対し本システムの可視光線は非常に少なく対向車線のドライバーが照明を直視してもまぶしさを感じないため,走行の安全性が向上する。また,近隣住宅地などにも光が漏れることがなく周辺環境に対しても影響が少ない。そして,標識面に貼付したフィルム自体が照射される近紫外線に反応して発光するため,均一な明るさとなり,広い角度から優れた視認性がある。

従来の投光式照明方式と異なり,標識面の近くに照明器具が設置できるため,植栽などによって光がさえぎられたり,霧などによって光が拡散されたりすることがないことや障害光がほとんど無いことが利点となっている。

3.紫外線照射標識システムの仕様

本システムは,紫外線照射用器具(図1,図3),光源(図2,図4),標識(紫外線反射シート)から構成される。それぞれの仕様を表1~表3に示す。紫外線照射器具(図1)は,器具前面に可視光カットフィルタが装備されているのが特長であり,光源(図2)は,水銀ランプを使用している。紫外線反射シートは365nmにピークを有する光を発光する(図5参照)。

図1 紫外線用器具

図1 紫外線用器具

図2 紫外線ランプ(水銀ランプ175W)

図2 紫外線ランプ(水銀ランプ175W)

図3 紫外線用器具寸法図

図3 紫外線用器具寸法図

図4 紫外線ランプ(水銀ランプ175W)寸法図

図4 紫外線ランプ(水銀ランプ175W)寸法図

表1 紫外線照射用器具の仕様
器具形式 狭角タイプ HCF1701BHE2
中角タイプ HCF1702BHE2
仕様 UV透過形可視光カットフィルタ付
UV透過率85%以上
可視光透過率5%以下
フード付
落下防止チェーン付
表2 光源の仕様
光源形式 HT175/G12
仕様 水銀ランプ175Wの2ピン口金形(G12)
表3 紫外線反射シートの仕様
仕様 紫外線波長365nmに発光ピークを有する(図5)
製作:リンテック(株)
図5 光の波長領域

図5 光の波長領域

4.標識板面の所要輝度

遠方からの標識の存在と近接距離からの視認性を確保するには,標識面の白と緑の輝度値は,表4の値を満たさなければならない。設置後の板面輝度値の確認として輝度計を用いて板面輝度値を測定し,所要輝度値を満足していることを確認している。

表4 所要輝度
輝度 (cd/m²)
30
15

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