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施設報告

関西学院大学 神戸三田キャンパス グラウンド照明設備 - 納入施設例 -

国内営業本部 西日本技術設計センター 大川 郷
国内営業本部 民需特販営業部 広島事務所 神戸 隆志

キーワード

関西学院大学,神戸三田キャンパス,LED,投光器,グラウンド,ナイター照明

1.はじめに

関西学院大学は,2014年9月に創立125周年を迎えた総合大学である。本施設はその中のキャンパスの内の1つ,緑豊かな環境の神戸三田キャンパスにあるホッケーコートであり,ホッケー以外にもサッカーやランニングにも使用可能な多目的グラウンドである。

今回,多目的グラウンドを土から人工芝に整備する中で,夜間もグラウンドを快適に使用可能にするため,ナイター照明設備が導入された。

本稿では,同設備の照明手法や設備概要について紹介する。

2.照明設計

2.1 設計コンセプト

本施設の照明計画に当たり,以下のコンセプトに基づいて設計を行った。

  1. グラウンド利用者が夜間でも快適に競技に打ち込めるようにする。
  2. 設備が増えることで発生する維持管理者への負担及び電気料金を抑制する。
  3. 上記条件を満たし,社会的要請でもある省エネルギー化に貢献する。

2.2 照明手法

図1 グラウンド昼景

図1 グラウンド昼景

ホッケー及びサッカーでの利用頻度が多いと推測されることから,それら競技の妨げとなりにくいサイド配置で設計を行った(図1)。また,ネット用コンクリートポールに照明器具を設置することで照明用ポールとしても使用し,初期設備費の軽減を図った。

適度な光の広がりのある配光を有する高効率形LED投光器(LEDioc FLOOD DUELL™)の中角タイプを選択し,グラウンド中央まで光を届かせながらも,十分な空間照度を確保した。これにより,水平面だけではなく,人やボールを空間的に照らし,立体感のある空間を創造することで様々なスポーツ競技にも対応できるようにした。

2.3 設計照度

JIS規格JISZ9127:2011ホッケー運動競技区分Ⅲ,サッカー運動競技区分Ⅱを満たす200ℓxに設定した(図2)。

図2 照度分布

図2 照度分布

2.4 数量

図3 コンクリートポールの照明器具設置状況

図3 コンクリートポールの照明器具設置状況

高効率形LED投光器1000Wタイプ(LEDioc FLOOD DUELL,形式:E9822N/SA2/2.4,配光:中角タイプ)24台をコンクリートポールに2台ずつ設置した(図3)。

3.設備概要

3.1 照明器具選定

本施設に使用した高効率形LED投光器(LEDioc FLOOD DUELL)の機能・特徴を以下に示す。

LEDioc FLOOD DUELLはスポーツ照明に最適な光を考え,照明効率を上げながら,適度な光の広がりのある配光をもたらす。自然な光のグラデーションを実現し,均斉の良い照明空間の創造に寄与する。

  1. 初期照度補正機能
    設置初期からの設計照度を上回る過剰な明るさを抑え,寿命末期まで一定の明るさを維持する機能で,競技環境を一定の照度で照明することができる。また,設置初期からの過剰な明るさを抑えているため,消費電力の削減(CO₂排出量削減)も可能。
  2. 瞬時点灯・瞬時再点灯可能
    待機時間が短く必要に応じて点灯・消灯を行えるため,利用時間以外に消灯でき,更なる省エネルギーに繋がる。
  3. 光源色・演色性
    光源色はスポーツに適した爽やかな雰囲気を演出する5000K相当(昼白色タイプ)であり,平均演色評価数はJIS規格で推奨されるRa60を上回るRa70である。
  4. 耐衝撃性
    前面カバーにポリカーボネートを採用し,130km/hの硬球の衝撃に耐える構造となっている。強化ガラスのように,万が一の破損時に飛散することはない。
  5. 省エネルギー
    平均消費電力は900W(200V時)であり,メタルハライドランプ1500W用投光器(消費電力1600W)と器具単体で比較した場合,消費電力を約44%削減可能である。
  6. 長寿命
    LEDモジュール寿命が40000時間と長寿命であることから,従来のHID投光器の時は必要であった高所作業でのランプ交換が不要なため,維持管理の省力化及び維持管理費の削減に寄与する。

3.2 照明効果

照度測定結果(図4)及び夜間点灯状況(図5)を示す。

図4 照度測定結果

図4 照度測定結果

図5 夜間点灯状況

図5 夜間点灯状況

照度200ℓx前後の領域がグラウンド中央に大きく広がっており,設計照度200ℓxを満足し,かつ均斉度の高い空間を実現出来た。演色性の点ではコートに使用されている人工芝の本来の色を十分再現出来ていた。

4.おわりに

今回の実績が活かされ,夜間も快適に競技に打ち込めるスポーツ施設が普及していくことを願う。

最後に,本事業の施主である学校法人関西学院様をはじめ御尽力を賜りました関係各位に心より御礼を申し上げる。

参考文献

  1. 岩崎電気ニュース&納入施設集IWASAKI LIBRARY, Volume 111 (2015);寄稿.

この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第33号掲載記事に基づいて作成しました。
(2015年11月12日入稿)


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