テクニカルレポート

樹脂製建具のメタルハライドランプによる促進耐候性試験方法について(JIS A 1501)

JIS(日本産業規格)の採用

アイ スーパーUVテスター SUV-W161及びSUV-W262は、“メタルハライドランプ式促進耐候性試験機”に分類される紫外線に特化した仕様の耐候性試験装置です。
強力な紫外線で一般的なキセノンランプ式と比較して10倍以上の促進力をもち、幅広い分野で製品の信頼性の確認に利用されてきました。

しかしその一方で、まだ歴史も浅く、ランプの添加物に自由度を持つこの評価機は、各メーカーが独自の特徴を持った製品を販売しています。
その為、各ユーザーが自社で所有している評価機を前提とした自社規格で運用するケースが多く、市場でのデータの共有化が図りにくい側面がありました。

JIS A 1501「樹脂製建具のメタルハライドランプによる促進耐候性試験方法」

“樹脂製建具”とは窓枠・サッシの事です。
サッシといえばアルミ製が一般的ですが、近年では断熱性/意匠性に優れた塩化ビニル樹脂サッシが普及しています。
優れた特性を持つ一方、紫外線による長期耐候性の検証が必要です。

これらのスピードアップと品質向上の為、ハウス/サッシ/材料メーカー、主要試験機メーカー及び事務局・有識者によってJIS原案委員会が結成され、2021年11月22日に本規格が制定されました。

塩化ビニル樹脂に対して、アクリル系樹脂積層の無/有によって、A法/B法の2種類の方法が規定されています。

アクリル系樹脂積層の無/有による、A法/B法


光源照度サイクル
A法紫外線105mW/cm²照射4hr→結露4hr
水噴霧 結露前後30sec
B法紫外線+可視光120mW/cm²照射4hr→結露4hr
水噴霧 結露前後30sec

※上記は概要の抜粋です。詳細については別途お問合せください。

今回の規格は樹脂製建具に関するものですが、長期耐候性の検証の短縮はあらゆる分野で望まれるテーマであり、本規格の制定はメタルハライドランプ式促進耐候性試験機の普及の第一歩として大きな意味を持つと考えられ、今後さまざまな分野への波及効果が期待できます。

岩崎電気のSUV-W161は、紫外線・可視光透過フィルタオプションを使用する事で、A法/B法両方の評価に対応いたします。
装置の仕様はもちろんの事、対応試験規格などについても、お気軽にご相談ください。

このページの先頭へ

光に関するお悩み、なんでもご相談ください。

耐候性試験ならアイ スーパーUVテスター&キセノンテスターにお任せください。
ご要望を伺い、オーダーメイドいたします。

岩崎電気 光・環境営業部

東日本 03-5846-9029
西日本 06-4790-8943