技術資料

高天井用電源内蔵形LEDランプ「LEDioc LEDアイランプHB 66W」- リニューアル -

照明事業部 商品企画開発部 第二開発課

キーワード

LEDランプ,LEDアイランプHB,高天井,電源内蔵形

1.はじめに

水俣条約による水銀ランプ終息に向けて,弊社では水銀ランプからの置換え可能であるLEDランプをさまざまな用途向けに展開している。

LEDアイランプHB 66Wは,工場や倉庫の天井で使用できる高天井用電源内蔵形LEDランプとして2018年1月より販売を行っている。このような電源内蔵形LEDランプは,別置電源ユニットを必要とせずに商用電源で直接点灯できるため利便性が高く,既設HID照明器具をそのまま継続利用してランプ交換のみで簡単にLED化できることが特長である。一方,既設HID照明器具は後発であるLEDランプの登場を想定した設計ではないため,LEDランプと既設器具との組合せに対しては信頼性や安全性が十分に確保されなければならない。

本稿ではLEDアイランプHB 66Wの利便性や信頼性をさらに向上させたリニューアルについて述べる。

2.商品概要

図1 外観図

定格電圧は200V専用から200〜220Vとすることで使用可能電圧範囲を拡大させて使用環境での電圧変動に対応させた。また,安全性(絶縁性能,軽量設計,安全保護機能など)を充実させ,万が一の事故を抑制する。さらに,一部の100V環境へも対応させるため100V専用仕様のLEDアイランプHB 73Wも同時にラインアップした。

外観図を図1に,外形寸法図を図2に,ランプ仕様を表1に示す。

図2 外形寸法図

表1 ランプ仕様
タイプ 73W 66W
形式 LDR73N-H-E39/HB LDR200-220V66N-H-E39/HB
入力電圧 100V 200〜220V
光源色 昼白色
相関色温度 5000K
平均演色評価数 Ra70
全光束 10000ℓm
1/2ビームの開き 110°
ビーム光束 7000ℓm
定格寿命 40000時間
質量 1420g
光束維持率 80%
使用温度 -20℃〜+50℃(セード併用時は40℃まで)

3.特長・機能

3.1 幅広い使用環境

図3 ランプ使用例

リニューアルに伴い,定格電圧は200V専用から200〜220Vへ使用可能電圧範囲を拡大させ,電源電圧の高い使用環境や電源電圧が変動する環境へも対応させた。

周囲温度については-20℃〜+50℃と幅広い使用環境で使用することができ,夏場に高温となる工場,倉庫,体育館などの高天井で使用可能である。また,セードと組合せて使用することも可能であるが,セード併用時には使用温度が-20℃〜+40℃となる(図3)。

水銀ランプ250Wからのリニューアルにより,明るさを同等以上確保しつつ消費電力を約75%削減(200V点灯時)することができる(図4)。

図4 セード+水銀ランプ250Wとの照度分布比較(200V点灯時)

3.2 安全設計

絶縁性,難燃性,耐久性などを高め,PSE規格に準拠する設計とした(本商品はPSE規格対象外のためPSEマークは付与しない)。さらに安全機能として,周囲温度が著しく高温となる異常環境で使用された場合や,ランプに異常電圧が入力された場合は,保護機能により低電力モードへ移行することでランプの異常温度上昇を抑え,安全性を確保する。

また,口金部には防振パッキンを装着してランプと器具ソケットの密着性を高め,ランプの振動揺れや口金の緩みを抑制する。さらにランプ質量低減により,器具ソケットに対する荷重負荷を軽減してソケットの破損・落下などの事故を抑制する。万が一ソケット破損が生じた場合であっても,落下防止ワイヤによりランプの落下を防止する。

3.3 ノイズカット機能

外部機器の誤作動や故障を招く電磁ノイズの発生に対しては,電源回路部にノイズカット機能を付加することによりランプから発生するノイズを抑制している(国際規格「CISPR15」に対応)。

4.おわりに

LEDアイランプHB 66Wのリニューアルにより使用可能電圧範囲が拡大したことで利便性が広がり,より幅広い使用環境への提案が可能となった。また,充実した安全設計により安全性を大きく向上させ,万が一の事故を抑制して高い信頼性を提供する。今後さらに利便性,信頼性をともに追求したLEDランプの提案を推進する。

この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第41号掲載記事に基づいて作成しました。
(2020年5月20日入稿)


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