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技術資料

LED道路灯 LEDioc ROAD™ 低位置照明 - LED低位置照明器具標準品の開発 -

製造統括本部 照明部 第一商品開発課 黒崎 優作,遠藤 慎平,北原 隆之
製造統括本部 照明部 LEDオプトデザイン課 森川 哲国
製造統括本部 照明部 LEDエンジニアリング課 佐藤 七郎,原 和雄,田内 拓也
製造統括本部 電子機器部 回路設計課 白木 知広

キーワード

LED道路灯,LEDioc ROAD™,低位置照明,小型,軽量,省エネ,低コスト,高欄

1.はじめに

高速自動車道のジャンクション分合流部(JCT)およびランプウェイなどでは,安全面から道路照明設備が必ず設置されている。照明方式は,従来のようなポール照明方式だけでなく,低位置(高欄)照明方式の採用が増えている。これは,低位置照明方式の器具取付高さが低いため,漏れ光の抑制や維持管理の低減でメリットがあるためである。低位置照明方式は,特に田畑が多い新東名高速などの郊外部JCTに適している。またJCT,ランプウェイだけでなく本線部においても導入が進んでいる。そこで,今後大きな需要が期待できることから,低位置照明のための器具を標準品として開発することにした。

2.商品概要

本商品は,低位置照明の標準化に向けて,きょう体から新規に設計したもので,過去の特注品および他社製品と比較して小型,軽量化を実現し,省エネ性能に関しても業界最高レベルを達成した。

表1に商品ラインアップ,表2に器具の共通仕様を示す。

表1 ラインアップ
  初期光束補正 調光 定格光束
(ℓm)
消費電力
(200V時)
(W)
質量
(kg)
ランプウェイ E72002SAN3 1500 18.4 6.7(一般)
6.8(調光)
E72002SAN3D 50%
E72002SAJ3 18.4(最大)
16.6(平均)
E72002SAJ3D 50%
本線 E72001SAN3 3000 35.1 4.9(一般)
5.0(調光)
E72001SAN3D 50%
E72001SAJ3 35.1(最大)
31.7(平均)
E72001SAJ3D 50%
表2 共通仕様
LEDモジュール寿命(時間) 60000
定格周波数(Hz) 50/60共用
電源電圧(V) 200~265
色温度(K) 5000相当(昼白色)
演色性 Ra70
灯体 アルミ押出本体+アルミダイカスト端板
前面ガラス 強化ガラス(クリア)飛散防止フィルム付
耐雷サージ(kV) 15(コモンモード)
使用温度範囲(℃) -20~+35
仕上色 グレイ(マンセルN7)
防水性能 IP55(防塵形,噴流形)

3.機能・特長

3.1 高度な配光制御

低位置から路面を均一に照らすためには,水平に近い角度で配光を制御する必要がある。一方で,低位置照明方式は器具の設置高さがドライバーの目線付近となるため,眩しさへの配慮が必須である。「LEDioc ROAD 低位置照明」は,路面均斉度とグレア抑制を両立した配光を実現した(図1)。

  性能指標
本線 ランプウェイ
取付
間隔
4.0m 6.0m
設計
輝度
1.0cd/m²以上 0.5cd/m²以上
25ℓx以上 12.5ℓx以上
総合
均斉度
0.40以上
車線軸
均斉度
0.70以上
グレア 150ℓx以下(初期鉛直照度)
漏れ光 上方光束比 5%以下

グレアの規制値は種々が提案されているが,器具側の外側線上の高さ1.2mにおいて,器具から車両方向への初期鉛直面照度が150ℓx以下を目安としている。

図1 配光性能(左)及び鉛直面照度測定場所(右)

3.2 薄形でコンパクトなきょう体

きょう体の奥行が60mmと薄く,限られたスペースでも設置することができる。また,きょう体自体も軽量コンパクトなため,施工しやすい照明器具となっている。

3.3 標準電源で200~265V対応

定格電圧範囲を200~265Vとすることで,NEXCO(高速道路会社)の60Hz地区での265V電圧に対してもダウントランス不要で対応することができる。

3.4 用途に応じて2つの光束をラインアップ

光束のラインアップとして,3000ℓmと1500ℓmを用意した。設計輝度や車線数に応じて,適した光束を選定し,提案ができる。

本線向け(2車線用)器具(3000ℓm)の外観図を図2,姿図を図3に示し,ランプウェイ向け(1車線用)器具(1500ℓm)の外観図を図4,姿図を図5に示す。

図2 本線向け器具外観図

図2 本線向け器具外観図

図3 本線向け器具姿図

図3 本線向け器具姿図

図4 ランプウェイ向け器具外観図

図4 ランプウェイ向け器具外観図

図5 ランプウェイ向け器具姿図

図5 ランプウェイ向け器具姿図

4.おわりに

器具外からの引き込みケーブルの種類,結線スペースなどを試作段階で確認し,作業性と目標コストを達成可能な最小のきょう体を実現した。本線向け器具については,光学設計,検証の繰り返しによって,グレアを大幅に抑えながら目標性能を満足する事ができた。同様にランプウェイ向け器具についても,路肩の広い条件では目標性能を満足する事ができた。引き続き,首都高速道路などに見られる路肩の狭い条件でランプウェイ向け器具の製品開発を進める。

この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第32号掲載記事に基づいて作成しました。
(2015年5月22日入稿)


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