技術資料

LED生活道路灯 - LEDioc® ROAD J® 40VA,60VA -

製造統括本部 照明部 商品開発課 宮窪 翔平,遠藤 慎平
製造統括本部 照明部 LEDオプトデザイン課 森川 哲国,川尻 兼史
製造統括本部 照明部 LEDエンジニアリング課 佐藤 七郎,石井 浩二
製造統括本部 電子機器部 回路設計課 白木 知広,岩館 秀明,野月 伸一

キーワード

LED,生活道路灯,ROAD J®,省エネ,電源内蔵,高効率,低コスト,軽量

1.はじめに

LED道路灯は,既に主要幹線道路(主に国土交通省や大規模な都道府県)において本格的に導入されているが,地方自治体の生活道路灯のLED化はこれからが本格的な導入となる。地方自治体で管理している水銀灯のストック市場は300万灯以上といわれており,各自治体での早期のLED仕様化を目指して,本商品の開発を行った。

弊社LED道路灯 LEDioc ROADのデザインを踏襲しつつ,大幅な小形軽量化・低価格化を図った電源ユニット内蔵形のLED生活道路灯を2013年10月末より発売している。

2.商品概要

器具のラインナップを表1に示す。器具の外観図を図1,商品仕様を表2に示す。

表1 ラインナップ一覧
器具形式 タイプ 自動点滅機能 質量 クランプ 定格電圧
E6090SA9 40VA 4.4kg ø34.0 100~242V
E6091SA9 ø48.6
E6092SA9 60VA ø60.5
E6093SA9 兼用
図1 器具外観図

図1 器具外観図

表2 商品仕様
きょう体 アルミダイカスト
前面グローブ アクリル
LED 昼白色系LED
仕上色 メタリックシルバー
定格電圧 100~242V
定格周波数 50/60Hz

3.機能・特長

3.1 弊社LED道路灯 LEDioc ROADのデザインでコンパクトなきょう体

弊社LED道路灯 LEDioc ROADのデザインを受け継ぎながら,重量は4.4kgと半分以下,大きさも約40%と小型軽量化を実現した。

3.2 既設の3種類の共架アームに取付可能

同一器具で既設共架アームの挿入径ø34.0,ø48.6,ø60.5mmの全てに適合する。これまでは事前に現場調査を行い,アームの種類を確認した上で灯具を手配する必要があったが,当該商品では全てのアームに適合可能なので,調査や手配の効率化が図れる。

各アーム径における取付イメージを表3に示す。

表3 取付イメージ
  ø60.5アーム ø48.6アーム ø34.0アーム
状態

各アーム径におけるクランプカバーの加工については図2に示す。

  • ø60.5ポールを使用する場合は矢印①部分でカットし使用
  • ø48.6ポールを使用する場合は矢印②部分でカットし使用
  • ø34.0ポールを使用する場合はそのまま使用

3.3 優れた配光特性

60VAタイプは平均路面輝度0.7cd/m²以上,総合均斉度0.4以上,車線軸均斉度0.5以上(※1),と道路照明施設設置基準に準拠した配光特性を有している。40VAタイプは平均照度10(ℓx)以上,照度均斉度0.2以上(※2)の配光特性を有している。

  • (※1) 設計条件:道路幅員7(m),取付高さ8(m),取付間隔32(m),保守率0.7
  • (※2) 設計条件:道路幅員5(m),取付高さ6(m),取付間隔33(m),保守率0.7

3.4 大きな省エネ効果と経済性

COBタイプの高効率/高出力LEDパッケージと高効率電源ユニットを採用し,トップクラスの低消費電力化を達成。60VAタイプは250W水銀灯と比べて約77%,40VAタイプは200W水銀灯と比べて約81%と,既設の水銀灯と同じ明るさで大きな省エネ効果と電気料金の削減が可能である。

3.5 低価格化

部品点数をなるべく少なく,よりシンプルな構造とすることで低価格化を実現。

従来の道路灯では,カバー開閉部分に蝶番やラッチ等の機構を設けていたが,当該商品については,グローブ部分にフック形状を設け,カバーを引掛ける構造とすることで部品点数を削減した。

図3 グローブに設けたフック形状

図3 グローブに設けたフック形状

3.6 遮光ルーバを標準ラインアップ

現場での後付が可能な,前方遮光ルーバ(形式:YL2021),後方遮光ルーバ(形式:YL1021)の2種類を標準ラインナップした。農作物・生態系・住居への漏れ光対策として有効である。特に,稲作対策の目安とされる5.0(ℓx)以下の照明環境にも対応する。

遮光ルーバのイメージ図を図4に示す。

図4 遮光ルーバのイメージ図

図4 遮光ルーバのイメージ図

3.7 設計寿命60000時間

光束維持率80%で60000時間の設計寿命。電源装置の設計寿命もLEDモジュールと同様の60000時間とすることでメンテナンスコストを大幅に削減した。

3.8 寒冷地対応

使用可能周囲温度範囲は,灯具-20℃~+35℃,電源装置-20℃~+40℃で寒冷地での使用も可能である。

3.9 耐雷サージ対策

LED照明器具や電子式電源装置のようなサージ耐電圧の低い半導体を多く使用する製品にとって,誘導雷サージは故障につながる大きな原因となっている。そこで,誘導雷サージによる被害を軽減するような「耐雷サージ」基準を独自に設け,安全性を高めている。

ノーマルモード
4kV
コモンモード
15kV

4.おわりに

今回,1つの器具で3種類のアームに対応させる事でより付加価値の高い商品をリリースすることが出来たが,地方自治体のLED化はこれから本格的に推進されると予測されるため,より市場ニーズを分析し,さらに付加価値の高いLED道路照明器具の商品開発を行っていく。

この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第30号掲載記事に基づいて作成しました。
(2013年6月2日入稿)


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