Home > IWASAKIテクニカルレポート > 施設報告 > 園田競馬場ナイター設備工事の照明設備(2)

施設報告

園田競馬場ナイター設備工事の照明設備 - 競馬場納入施設例 -

国内営業本部 西日本技術設計センター 宮路 敬博
国内営業本部 神戸営業所 和泉 親士
国内営業本部 大阪営業所 第一営業課 廣田 一兵

キーワード

園田競馬場,関西初,内蔵ルーバ,高効率形投光器,LED,省エネルギー

3.照明設備(つづき)

3.2 照明設備の概要

馬場照明のランプは,テレビ放送や馬番等の色を確認できることを求められるため,色温度4200K,平均演色評価数Ra65の高効率形メタルハライドランプ1.5kW(MT1500B/BH-M)を使用している。照明器具は,反射鏡に照明効率が約30%向上する増反射膜を採用し,台数削減で省エネを図るとともに,周囲環境に配慮し,競馬場外部に漏れる光を抑制するために器具内部に遮光ルーバを設けた内蔵ルーバ高効率形投光器アクロスター™(H5321SZL,H5321DZL,図12)を使用している。また,復電時の瞬時点灯対策として,HID1kWと同等の明るさがあり,40000時間の長寿命であるLED400W形投光器レディオック フラッド ブリッツ™(以下「ブリッツ」と略す)(E4022N/SA1/2.4,図13)を使用し,消費電力の大幅な削減を実現している。(図14,15)

図12 内蔵ルーバ高効率形投光器姿図(H5321SZL)

図12 内蔵ルーバ高効率形投光器姿図(H5321SZL)

図13 LED400W形投光器姿図(E4022N/SA1/2.4)

図13 LED400W形投光器姿図(E4022N/SA1/2.4)

図14 コンクリート柱上投光器設置状況

図14 コンクリート柱上投光器設置状況

図15 スタンド上投光器設置状況

図15 スタンド上投光器設置状況

照明柱(コンクリート柱)の高さは,取付高さが高すぎると鉛直面照度が低下し,見え方が悪くなり,取付高さが低すぎると照明範囲が狭くなり,グレアの影響も出てくる。馬場照明は,経済性と見え方,グレアを考慮した最適な高さとして地上高14.9mとしている。また,保守点検が容易に行えるように照明柱の架台には点検台を設け(図16),安定器は地上に安定器専用架台を設け設置している。(図17)

図16 点検架台設置状況

図16 点検架台設置状況

図17 安定器架台設置状況

図17 安定器架台設置状況

下見所照明のランプと照明器具は,テレビ放送や馬の状態等を確認するため,馬場照明と同様に高効率形メタルハライドランプ1.5kW(MT1500B/BH-M)と内蔵ルーバ高効率形投光器アクロスター™(H5322DZL)を使用している。(図18)花道照明は,レースの前後のみの使用であるので,消費電力の削減が大幅に図れ,通路の線形に沿って照射できるLED400W形投光器ブリッツ(E4022N/SA1/2.4)を使用している。(図19)

図18 下見所の照明状況

図18 下見所の照明状況

図19 花道の照明状況

図19 花道の照明状況

下見所裏壁面ライトアップは,壁面全体を均一に照明するために,ワット数を下げてムラが出ないようにLED95W形投光器レディオック フラッド ネオ™(ECF0771N/SA1/2.4)を使用している。また,文字部分の陰影をより出すために狭角配光を使用している。(図20)

広場照明は,スタンド上および第4投票所の上部にLED400W形投光器ブリッツ(E4021N/SA1/2.4,E4022N/SA1/2.4)を設置し,消費電力の削減と共に狭角配光と中角配光を使い分けすることで,第5投票所および第6投票所の建屋を避けて照明することが可能である。(図21)

図20 下見所裏壁面ライトアップの状況

図20 下見所裏壁面ライトアップの状況

図21 広場の照明状況

図21 広場の照明状況

本競馬場の照明設備一覧を表1に示す。

表1 照明設備一覧表
照明設備 コンクリート
パトロール
タワー
スタンド 総合事務所 鋼管柱 その他 合計台数
区域 機器名称 52基 2基 壁面・屋上設置 屋上設置 3基
馬場
照明
H5321SZL
(狭角配光・内蔵ルーバ)
MT1500B/BH-M
89 12 55 12     168
H5321SZ
L(狭角配光・内蔵ルーバ)
+LH580(外付ルーバ)
MT1500B/BH-M
8           8
H5321DZL
(中角配光・内蔵ルーバ)
MT1500B/BH-M
101   5       106
H5321DZL
(中角配光・内蔵ルーバ)
+LH580(外付ルーバ)
MT1500B/BH-M
3           3
H5322DZL
(中角配光・内蔵ルーバ)
MT1500B/BH-M
2           2
E4022N/SA1/2.4
(中角配光)
LED400W
36   11 1     48
ゴール前 S0+JDN39+GHS3
(超狭角配光・ガード)
JD110V500W/M
        10   10
S0+JDN39+GHS3
(超狭角配光・ガード)
JD220V500W/M
        5   5
発馬機
格納庫
EHCL19713N/SA1/2.4
(広照配光)
LED190W
          12 12
スタンド HM4021BCCB
(広角・縦長配光)
M360FCLSH-WW/BH
    14       14
下見所 H5322DZL
(中角配光・内蔵ルーバ)
MT1500B/BH-M
14           14
H5322DZL
(中角配光・内蔵ルーバ)
+LH580(外付ルーバ)
MT1500B/BH-M
4           4
装鞍所 H5322DZL
(中角配光・内蔵ルーバ)
MT1500B/BH-M
2           2
ELRW40161PJ9
(片反射・防湿・防雨形)
+PF41515(ガード)
LDL40S・N/27/24
          48 48
花道 E4022N/SA1/2.4
(中角配光)
LED400W
10           10
広場 E4021N/SA1/2.4
(狭角配光)
LED400W
    7       7
E4022N/SA1/2.4
(中角配光)
LED400W
9 2 7     7 25
E7114SA9/400C
LED120W
2           2
SSA-0/W
LDR100-200V52D-H
          4 4
HCF1571BHE/W
(広角配光)
MT150FCEH-W/S
          5 5
H367SX
(広角配光)
M220FCLSH-WW/BH
2   5     6 13
事務所前
広場
E4023N/SA1/2.4
(広角配光)
LED400W
      2     2
イベント
ステージ
ECF0773N/SA1/2.4
(広角配光)
LED95W
          6 6
シェルター部 ECF0376N/SA1/2.4
(広角配光)
LED35W
          23 23
ELRW40101PJ9
(反射笠・防湿・防雨形)
+PF41511(ガード)
LDL40S・N/27/24
          26 26
FHRW4201AEU9
(反射笠・防湿・防雨形)
FHF32EX-N-H×2
          6 6
FHARW4201APH9
(反射笠・防湿・防雨形)
FHF32EX-N.NU×2
          11 11
FHAVW4201PH9
(逆富士・防湿・防雨形)
FHF32EX-N.NU×2
          1 1
FHAV32201EFU9
(逆富士形)
FHF32EX-N.NU×2
          3 3
バス
乗り場
E4022N/SA1/2.4
(中角配光)
LED400W
          3 3
E7032SA1/2
(フロスト)
LED20W
          4 4
E7113SA9/400L
LED120W
        6   6
バルコニー ELVW40201PJ9
(逆富士・防湿・防雨形)
LDL40S・N/27/24×2
          15 15
投票所
軒下
FHARW4201APH9
(反射笠・防湿・防雨形)
FHF32EX-N.NU×2
          7 7
選手名
看板
SSA-0/W
LDR100-200V52D-H
          16 16
中央入場
文字看板
E2021N/SA1/2.4
(狭角配光)
LED200W
          5 5
下見所
裏看板
ECF0771N/SA1/2.4
(狭角配光)
LED95W
          9 9
レース
開催者板
S0/W-L14
LDR100-200V52D-H
          9 9
駐車場 E4022N/SA1/2.4
(中角配光)
LED400W
24           24
合計台数 306 14 104 15 21 226 686

4.おわりに

本競馬場は,従来の競馬場ナイター設備に対して,より一層コスト削減と省エネにこだわった施設であり,積極的にLED照明器具が採用になっている。特に馬場照明以外の施設は,7割以上をLED照明器具にすることで,大きな省エネを実現している。また,馬場照明も高効率形投光器の採用と照明器具の能力を最大限,発揮できる建柱位置にすることで,大幅な台数削減とコスト削減が実現できた。馬場照明や広場照明など,これだけ大規模に照明設備工事が行われた事例はなく,今後の競馬場ナイター施設の参考になると考えられる。

最後に,園田競馬場ナイター設備工事の照明設備の完成にあたり,ご指導,ご協力を頂きました全ての皆様に心よりお礼申し上げる。

この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第27号掲載記事に基づいて作成しました。
(2012年11月22日入稿)

納入事例


テクニカルレポートに掲載されている情報は、原稿執筆時現在の情報です。ご覧になった時点では内容変更、取扱い中止等がされている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

このページの先頭へ