Home > IWASAKIテクニカルレポート > 施設報告 > 青森県立柏木農業高等学校 植物栽培実験室(2)

施設報告

青森県立柏木農業高等学校 植物栽培実験室 - 空き教室を利用した野菜工場 -

営業本部 東日本営業部 青森営業所

キーワード

青森県,柏木農業高等学校,きょうしつ野菜,空き教室の有効利用,少子化,冬の農業,安全・安心,高圧ナトリウムランプ

3.設備概要

3.1 設備の全体概要

完全閉鎖型野菜工場として,無農薬で新鮮な「きょうしつ野菜」を育成するために,教室壁面および天井面への反射シート,データロガー,炭酸ガス発生装置,送風機,空気清浄機,エアコン,チラー,スイコータンク等の各種装置を備え付け,育成植物に最適な環境を作る配慮がなされている。

3.2 照明設備の概要

図4 照明設備設置状況

図4 照明設備設置状況

前述の設計コンセプトと設計照度を考慮し,照明器具としては,7.2m²の育苗ベット1台に対して5灯(計15灯)のチェーン吊セードを選定し,光源としては,光合成作用が最大となる675nmおよび発芽促進や葉の展開に効果のある660nmの波長域を有する高圧ナトリウムランプ360Wを組合せた照明配置とし,育苗ベットからの高さを1.5mに設定した。

また点灯時間は,夜間8時から翌朝6時の計10時間に設定されており,安価な夜間電力を利用することで電気料金を低減している。図4に照明設備設置状況写真を示す。

3.3 照明効果

図5 レタス生育状況

図5 レタス生育状況

照明設備設置後の照度測定においても設計照度が確保されていることを確認し,育成レタスの生育状況は,当初予想より1週間早い約3週間で出荷可能レベルまで生育した。

図5に実際のレタス生育状況写真を示す。(苗の植え付けをベット毎に1週間ずつずらしている。)

4.おわりに

完全閉鎖型の植物育成において補光目的ではなく,主照明として「高圧ナトリウムランプ」が効果のあることが確認出来た。実際に収穫したレタスを試食したが,外観も食感も商品として十分販売出来る出来栄えであった。

柏木農業高等学校の全国初のプロジェクトが,「少子化による空き教室の有効利用」,「冬の農業」,「安全・安心な農作物」等の課題を解決する画期的な方法として,全国に広がり,地域農業の活性化につながることを期待する。

最後に本照明設備の完成にあたり,御指導,御協力頂いた全体設備設計者である,柏木農業高等学校の佐藤農場長様ほか関係各位に感謝申し上げると共に,心より御礼申し上げる。

参考文献

  1. 元気あおもり 柏農発 ハイテク農業プロジェクト「完全閉鎖型植物工場」:青森県立柏木農業高等学校(2008年5月).

この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第19号掲載記事に基づいて作成しました。
(2008年11月7日入稿)


テクニカルレポートに掲載されている情報は、原稿執筆時現在の情報です。ご覧になった時点では内容変更、取扱い中止等がされている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

このページの先頭へ