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技術資料

LED高天井照明器具(フルラインアップ) - LEDioc HIGH-BAY α™ 電源別置形 -

製造統括本部 照明部 第二商品開発課
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株式会社アイ・ライティング・システム 開発部 第三開発課

キーワード

LED,高天井,LEDioc HIGH-BAY α™,軽量,省エネ,省施工,LEDライトエンジン

1.はじめに

弊社のLED 高天井照明器具は,2012年にLEDioc HIGH-BAY Λ(ラムダ)™を発売し,順調に販売数量を伸ばしてきたが,競合他社も年々性能が向上してきており,市場ではこの商品の性能を上回るものも登場してきたため,性能面での向上が必要不可欠となっている。

高天井市場動向においては,大手企業向けの高天井(10m以下)はほぼLED 化が終了していると推察しており,今後は,中小企業向けの低価格商品と特殊環境下(オイルミスト,粉塵環境など)で高天井器具についてLED 化が進むと予測している。

弊社はLED高天井照明器具をLEDioc HIGH-BAY αシリーズとして商品化しており,「一般形」,「特殊環境形」,「耐振・耐衝撃形」をLED高天井照明器具(フルラインアップ)で紹介した。今回は新たに「電源別置形」を開発し,品種拡大を図った。

2.商品概要

本商品は,電源装置が別置きとなっており,照明器具の取付方法には直付形とチェーン吊形の2種類を用意している。

図1に器具外観図を,表1に本商品の共通仕様を,表2に品種一覧を示す。なお,表2の消費電力(W)及び固有エネルギー消費効率(ℓm/W)は,入力電圧200Vでの値を代表として示している。

(a)直付形

(a)直付形

(b)チェーン吊形

(b)チェーン吊形

図1 器具外観図

表1 共通仕様
材質 本体 アルミダイカスト
グローブ ポリカーボネート
天面カバー・放熱板 アルミ
仕上色 メタリックシルバー
入力電圧 100V / 200~242V
周波数 50/60Hz共用
平均演色評価数 Ra70
光源色 5000K相当(昼白色)
4000K相当(白色)
2700K相当(電球色)
定格寿命 80W,110W 60000時間
165W 40000時間
使用温度 -20℃~+40℃
  • ※4000K相当(白色),2700K相当(電球色)は受注対応。
表2 品種一覧(5000K相当)
タイプ
外観図(直付形/チェーン吊形)
配光 取付方式 形式 定格光束
(器具光束)(ℓm)
消費電力
(W)
(200V時)
固有エネルギー消費効率
(ℓm/W)
(200V時)
質量
(kg)

80Wタイプ
水銀ランプ250W相当
広角 直付形 EHCL07002W/NSAN8 9700 77.7 124.8 2.1
チェーン
吊形
EHCC07002W/NSAN8

110Wタイプ
水銀ランプ400W相当
直付形 EHCL10002W/NSAN8 15400 107 143.9
チェーン
吊形
EHCC10002W/NSAN8

165Wタイプ
メタルハライドランプ400W相当
直付形 EHCL15002W/NSAN8
((公)LSR3W-20000LM)
20000 165 121.2 3.0
チェーン
吊形
EHCC15002W/NSAN8
((公)LSR3W-20000LM)
  • 注)(公)印は公共施設用照明器具の形式を示す。

3.特長・機能

3.1 豊富な明るさ・配光・取付方式

光学特性と放熱性を満足させたLEDライトエンジンを開発した。LEDライトエンジンは,LED3個タイプ,LED6個タイプの2種類を用意し(図2),さらに駆動電流の違いにより3種類の明るさを実現した。また,取付方式は直付形とチェーン吊形の2品種,配光角は広角タイプ,光色は5000K相当(昼白色),4000K相当(白色),2700K相当(電球色)の3タイプを用意することで,計18品種となり豊富なラインアップを提供する。

図2は,LEDライトエンジンの発光面で,LEDの搭載数の違いを示している。また,図3は本商品110Wタイプと水銀ランプ400Wタイプとの水平面照度分布を比較している。

図2 LEDライトエンジンの組合せ

図2 LEDライトエンジンの組合せ

図3 水平面照度分布の比較

図3 水平面照度分布の比較

3.2 軽量化

LEDモジュール背面にある放熱部を,従来のアルミダイカスト製から薄いアルミ板を折り曲げた構造の「フォールディングフィン」を採用することにより,器具本体の軽量化を実現した。

3.3 省施工・極性フリー

器具本体にブリッジ回路を標準装備させることで,電源の極性に関係なく配線できる。また,フランジ内部に速結端子台を内蔵しているので,簡単に施工ができ,丸型露出ボックスにも取り付けを可能とした。

3.4 耐震設計基準に適合

日本照明工業会規格の技術資料A127「照明器具の耐震設計・施工ガイドライン」の耐震設計基準(照明器具の区分:一般照明器具,施設区分:特定の施設):耐震クラスS2に適合する。

また,「災害応急対策活動に必要な施設」「避難所として位置づけられた施設」などに設置が可能となる。

参考として表3に「照明器具の耐震設計・施工ガイドライン」を示す。

表3 照明器具の耐震設計・施工ガイドライン
日本照明工業会 耐震ガイドラインより抜粋
照明器具の区分 一般の施設 特定の施設
右記以外 特定天井に設置
一般照明器具
(重要照明器具以外)
耐震クラスB
設計水平震度:1.0
設計鉛直震度:0.5
落下回避
耐震クラスA
設計水平震度:1.5
設計鉛直震度:0.75
限定された機能維持
耐震クラスS2
設計水平震度:2.2
設計鉛直震度:1.1
限定された機能維持
  • 注)特定の施設:「災害応急対策活動に必要な施設」,「避難所として位置づけられた施設」,「人命及び物品の安全性確保が特に必要な施設」をいう。
    特定天井:地震の影響で化粧ボードなどが落下しないよう補強工事した施設。耐震補強された地震に配慮した天井をいう。

3.5 公共施設用照明器具対応

2014年6月の「JIL5004-2012改正追補」で公共施設用照明器具にLED高天井器具が追加され,LEDioc HIGH-BAY α(電源別置形)のメタルハライドランプ400W相当においても,「JIL5004-2015」(2016年度版)よりLSR 3Wに対応する。

4.おわりに

本商品を開発することで,LEDioc HIGH-BAY αシリーズの中では最も低い価格にてLED高天井照明器具を提供することができるようになった。また,極性フリー対応や耐震設計基準に対応させることで他社との差別化を図ることができる。

高天井市場ではランプ・器具を含めて様々な市場要求が存在しているため,今後も市場動向を確認しながら,品種拡充を検討していきたいと考える。

この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第34号掲載記事に基づいて作成しました。
(2016年5月12日入稿)


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