Home > IWASAKIテクニカルレポート > 技術資料 > サイン広告用LED投光器

技術資料

サイン広告用LED投光器 - LEDioc FLOOD URBANVIEW™ Ⅱ -

株式会社アイ・ライティング・システム 開発部 第一開発課 野本 大輔

キーワード

LEDioc FLOOD URBANVIEW Ⅱ,LED,投光器,広告看板,高出力,軽量,省エネ,CO₂削減,長寿命

1.はじめに

国内では,2011年3月の東日本大震災を境に照明の主光源がLEDへ移行中であり,国連環境計画(UNEP)での水銀条約も追い風となって,急速なLED化が進んでいる。屋内外共に照明市場での従来ランプからのLED化が加速していく中,当社の得意市場でもある屋外看板照明市場でのLED化も活発となっていることを受け,先に累計15万台以上の販売実績のある,HID器具400WクラスのアーバンビューEPO(β)の代替えとなる,LEDioc FLOOD URBANVIEWを2013年12月に発売している。

先行リリースしたLEDioc FLOOD URBANVIEWは,LEDioc FLOOD NEO®シリーズを2台組み合わせて使用した器具であり,現在まで約4,000台の製造実績であるが,市場より,さらに明るく,軽量化で施工性に配慮し,看板面に均一でより良い光を届けられるLED器具が要求されていたことから,本商品の開発をスタートすることとし,HID400Wクラスと同等の配光性能を有し,省エネが可能となる,大型看板用LED照明器具 LEDioc FLOOD URBANVIEW Ⅱについて紹介する。

2.商品概要

図1に外形・構造を示す。本商品は,大型サイン広告看板用とし,縦長配光タイプと横長配光タイプの2品種の構成で,質量は電源を別置にすることにより,LEDioc FLOOD URBANVIEW(8.5kg)より軽量の7.0kgである。

表1に商品特性を,表2に商品仕様を示す。

図1 外形・構造

図1 外形・構造

表1 商品特性
形式 ECF22101/NSAN8
本体:ECF22101/N
電源ユニット:LE203220HS1/2.4-A1
ECF22102/NSAN8
本体:ECF22102/N
電源ユニット:LE203220HS1/2.4-A1
種類 縦長配光タイプ 横長配光タイプ
入力電圧 100V / 200~242V
周波数 50/60Hz共用
器具光束 30000ℓm 24500ℓm
消費電力 219W(100V),220W(200/242V)
固有エネルギー
消費効率
136.9ℓm/W (100V)
136.3ℓm/W(200/242V)
111.8ℓm/W(100V)
111.3ℓm/W(200/242V)
LEDモジュール寿命 60000時間(光束維持率 80%)
光源色(色温度) 昼白色タイプ(5000K相当)
演色評価数 Ra70
表2 商品仕様
項目 材質・仕様
本体 アルミダイカスト(保護カバー:アクリル)
放熱部 アルミ・銅
反射鏡
(品種別)
ポリカーボネート・アルミ蒸着
(縦長配光タイプ:反射鏡)
(横長配光タイプ:反射鏡+レンズ)
前面カバー 型押しガラス(強化ガラス)
アーム 鋼板(溶融亜鉛メッキ)
塗装 ポリエステル樹脂焼付塗装
使用周囲温度 -10℃~+35℃
質量 7.0kg±10%(器具)
受圧面積 0.084m²

3.特徴・機能

3.1 配光の構成

HID器具であるアーバンビューEPO™(β)の代替LED看板用照明器具を開発するにあたり,従来のHID器具よりもより良い配光制御を行うため,LEDと反射鏡及びレンズの組み合わせにより,縦長配光タイプと横長配光タイプの2種類を商品化した。

3.2 配光の制御

看板市場を牽引してきたアーバンビューEPO(β)は,ランプのサイズや発生温度により,器具がLED器具より大型となり,反射鏡も大型で配光制御に有利であった。LED器具は,ランプより小型のLEDを光源に用いることで,大型の反射鏡を利用せず,器具のコンパクト化が可能となったが,このスケールダウンが配光制御において弊害となった。図2(a)にアーバンビューEPO(HID器具)の外形図を,図2(b)にURBANVIEW Ⅱ(LED器具)の外形図を示す。

図2 器具外形図

図2 器具外形図

看板面を均一に照らすためには,光の軸と広がりの両方が必要となり,また,少ない器具設置数で,看板面の全体に多くの光を届けることを求められ,本要求事項を解決するために,反射鏡に切欠きを設けた。

図3に反射鏡構成概略図を示す。縦長配光タイプについては,放物面を有した反射鏡に切欠きを設けることで,必要な軸光度と広がりを持つ配光が可能となり,横長配光タイプについては,より光の広がりを必要とするため,前述の反射鏡にレンズを設けることで,光の広がりが可能になった。

図3 反射鏡構成概略図

図3 反射鏡構成概略図

3.3 配光性能比較

図4(左)に縦6m×横8mの看板で縦長配光タイプにおけるアーバンビューEPO(HID器具)とURBANVIEW Ⅱ(LED器具)の配光性能比較を,図4(右)に縦3m×横6mの看板で横長配光タイプにおけるアーバンビューEPO(HID器具)とURBANVIEW Ⅱ(LED器具)の配光性能比較を示す。両看板共に,従来と同じ器具設置数で同等の平均照度でありながら,約47%の省エネを達成し,従来のHID400Wクラスと同等以上の性能が得られる。

図4 配光性能比較

縦長配光タイプ

  • Aアーバンビューエポ(縦長配光タイプ)FECマルチハイエースH 400 アーバンビューエポ(縦長配光タイプ)FECマルチハイエースH 400
  • Bレディオック フラッド アーバンビューⅡ(縦長配光タイプ) レディオック フラッド アーバンビューⅡ(縦長配光タイプ)

消費電力※1

  • A 1660W(415W×4)
  • B 880W(220W×4)

約47%省エネ

年間電気料金※2

  • A 166,000円
  • B 88,000円

78,000円お得

光源寿命

  • A 12000時間
  • B 60000時間

5倍

平均照度

  • A 1177ℓx
  • B 1180ℓx

明るさアップ

  • ※1:消費電力は入力電圧200V時の特性を示す
  • ※2:電気料金目安単価は25円/kWh(税抜)、年間点灯時間は4000時間で算出

横長配光タイプ

  • Aアーバンビューエポ(横長配光タイプ)FECマルチハイエースH 400W アーバンビューエポ(横長配光タイプ)FECマルチハイエースH 400W
  • Bレディオック フラッド アーバンビューⅡ(横長配光タイプ) レディオック フラッド アーバンビューⅡ(横長配光タイプ)

消費電力※1

  • A 830W(415W×2)
  • B 440W(220W×2)

約47%省エネ

年間電気料金※2

  • A 83,000円
  • B 44,000円

39,000円お得

光源寿命

  • A 12000時間
  • B 60000時間

5倍

平均照度

  • A 1017ℓx
  • B 1131ℓx

明るさアップ

  • ※1:消費電力は入力電圧200V時の特性を示す
  • ※2:電気料金目安単価は25円/kWh(税抜)、年間点灯時間は4000時間で算出

また,表3に,クオピクス™による画像比較を示す。従来型アーバンビューEPOより,両看板共に看板面を均一に照射し,かつ看板面に必要な配光制御をしている。

表3 クオピクスによる画像比較

アーバンビューEPO HID器具 URBANVIEW Ⅱ LED器具 アーバンビューEPO HID器具 URBANVIEW Ⅱ LED器具
縦長配光タイプ 横長配光タイプ









  • ※上記サインボードサイズは,縦6m×横4m。

4.おわりに

本商品は,HID器具で培った屋外看板照明市場のLED化に伴い,先行リリースしたLEDioc FLOOD URBANVIEWを電源別置にすることで,器具質量と受圧面積を減らしてコンパクトにし,既設アームを変更することなく設置できる。今後は,さらに看板面を鮮やかに照射する美vid®シリーズの商品化を予定している。

最後に,昨今より照明市場全体のLED化が進み,お客様の要望に応えるべく,各市場へいち早く最良の商品を提供することが,社会貢献の推進につながると考え,今後の新商品開発に邁進していきたい。

この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第33号掲載記事に基づいて作成しました。
(2015年11月26日入稿)


テクニカルレポートに掲載されている情報は、原稿執筆時現在の情報です。ご覧になった時点では内容変更、取扱い中止等がされている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

このページの先頭へ