PCB使用安定器の取扱いについて

PCB使用電気機器の取扱い規程(JEAC8102-1993抜粋)

1) 管理責任者又は特別管理産業廃棄物管理責任者

PCB使用電気機器の設置者は、各事業場ごとに管理責任者を定めなければならない。また、使用済みのPCB使用電気機器を保管する事業者は、各事業場ごとに廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「廃棄物処理法」という。)に基づく特別管理産業廃棄物管理責任者を置かなければならない。
なお、上記の管理責任者及び特別管理産業廃棄物管理責任者は、兼務する事ができる。

2) PCB使用電気機器の管理及び保管

(1)設置場所の整理

万一のPCB油流失を防止するため、PCB使用電気機器の設置場所には必要な措置を講じなければならない。

(2)使用済みPCB使用電気機器の保管並びに廃PCB等及びPCB汚染物の保管

使用済みPCB使用電気機器並びに廃PCB及PCBを含む廃油(以下「廃PCB等」という。)及び作業等によりPCB油が付着し、又は混入した布きれ、洗浄液、PCB油が付着し若しくは封入された廃プラスチック類若しくは金属くず(以下「PCB汚染物」という。)は廃棄物処理法において特別管理産業廃棄物として規程されており、関係者以外のものが容易に立ち入ることができない場所に、これらが運搬されるまでの間、次により保管をしなければならない。

  1. これら特別管理産業廃棄物の保管は、保管施設により行い、当該特別産業廃棄物が飛散し、流出し及び地下に浸透し並びに悪臭が発散しないように必要な措置を講じなければならない。
  2. 保管施設には、周囲に囲いが設けられ、関係者以外のものが容易に立ち入ることができないようにしなければならない。
  3. 保管施設には、ねずみが生息し及び蚊、はえその他害虫が発生しないようにしなければならない。
  4. これら特別管理産業廃棄物に他の物が混入する恐れの無いように仕切りを設けること等必要な措置を講じなければならない。
  5. 廃PCB等及びPCB汚染物を保管する場合にあっては、次により密閉容器に収めて保管しなければならない。
    1. 密閉容器は、廃PCB等及びPCB汚染物が漏れ、こぼれるなどの恐れが無い密閉式の構造であって、浸透しにくい材料を用いて製作された堅固な容器であること。
    2. PCB汚染物は、当該PCB汚染物の腐食の防止のために必要な措置を講じること。
    3. 作業等により生じたPCB汚染物は、直ちに密閉容器に収め、開放時間は、できるだけ短くすること。

3) 管理台帳

管理責任者又は特別管理産業廃棄物管理責任者は、PCB使用電気機器、廃PCB等及びPCB汚染物について次の事項を管理台帳(様式1※注記1)に記載して管理しなければならない。

  1. 管理番号
  2. 機器名
  3. 製造業者名
  4. 型式
  5. 定格
  6. 製造年月
  7. 設置年月
  8. 設置(保管)場所
  9. 保管年月(良、不良の別)
  10. 管理責任者名又は特別管理産業廃棄物管理責任者名
  • ※注記1:「様式1」については、社団法人 日本電気協会発行の電気技術規程(JEAC8102-1993)を参照願います。

4) 表示

  1. PCB使用電気機器には、見やすい箇所に耐久性のある材質のものを使用して、第1図に示す表示をしなければならない。
  2. 廃PCB等及びPCB汚染物を収納した容器には、見やすい箇所に耐久性のある材質のものを使用して第2図又は第3図に示す表示をしなければならない。
  3. 使用済みPCB使用電気機器、廃PCB等及びPCB汚染物の保管施設には、見やすい箇所に耐久性のある材質のものを使用して、第4図に示す表示をしなければならない。

備考

  1. 「PCB」は赤字で表示すること。但し、地が赤色である場合は、この限りではない。
  2. ラベルの材質は、耐久性のあるものを用いる。
  3. 第1~4図は、(社)日本電気協会及び各地区電気協会に用意している。
  4. 従来から表示している場合で「特別管理産業廃棄物」等の表示事項を追加する場合には、追加事項のみを記載したラベルを従来のラベルの近傍に表示しても良い。

安定器形式でのPCBの判定は