Home > IWASAKIテクニカルレポート > 技術資料 > 配光可変セード用特殊ホルダ

技術資料

配光可変セード用特殊ホルダ - 高天井照明器具のリニューアル -

照明部 機器開発課 結城 秀一

キーワード

特殊ホルダ,配光可変,セード,高天井照明器具,リニューアル

1.はじめに

高天井照明器具用ホルダ及びセードは30年以上昔から発売され,ランプバリエーションの増加もあり,セードのラインナップも増え続け,増反射膜仕様も含めると,中ワットクラスにおいては8種類,高ワットクラスにおいては3種類と非常に種類が多くなっている。

さらには,ホルダにおいてもフランジ部構造の異なる3タイプがラインナップされており,基本吊具だけでも多くの種類があり,特殊ホルダ,オプションを含めると相当の種類となる。

当社もこの状況を十分に把握しており,早急な品種統廃合,さらに他社以上の商品レベルを前提とした全面的な商品の見直しを行うことで検討した結果,セード及びホルダのラインナップを全面的にリニューアルすることとなった。

本商品は2008年に発売された第1弾の配光可変セードとホルダ及び基本吊具に引き続き開発した第2弾であり,工場や倉庫向けの照明器具に求められる特殊ホルダの「耐振形」,「耐衝撃形」,「耐食形(防湿形)」や,比較的安価な施設向けの「懸垂形」などのニーズに網羅的に応える商品を市場に投入することを目的とした。

2.商品概要

図1 器具外観

図1 器具外観

2.1 部品の共通化

この特殊ホルダにおいても,2008年に第1弾として発売された基本吊具で使用している配光可変式のホルダ部を採用する。

基本吊具のホルダを踏襲することにより,部品の共通化を図り,構造面での投資を抑えた商品とした。

図1に本商品の外観を示す。

2.2 商品構成

商品構成を表1に示す。特殊吊具として5種類,準基本吊具として2種類をラインナップした。

表1 商品構成商品ラインナップ
種類 特殊吊具
耐振形 耐衝撃形 耐食形(直付)
形式 O39-106TS O39-456TS O39-156TB O39-456TB WO39-006P
全長
(max)
410mm 768mm 468mm 768mm 240mm
適合
セード
SAW415(Z)
SAW713(Z)
SAW415(Z)
SAW713(Z)
SAW415
器具
外観図
種類 特殊吊具 準基本吊具
耐食形(パイプ吊) 懸垂灯 玉入りフランジ付吊具
形式 WO39-156P WO39-456P O39-K6 O39-456PR
全長
(max)
468mm 768mm 718mm
適合
セード
SAW415
SAW713
SAW415(Z)
SAW713(Z)
SAW415(Z)
SAW713(Z)
器具
外観図
種類 準基本吊具  
自在ブラケット灯
形式 Y39-246B
全長
(max)
適合
セード
SAW415(Z)
SAW713(Z)
SAH812
器具
外観図

3.特長・機能

3.1 耐振形吊具

耐振形吊具は,従来品では縦振動タイプと縦・横振動タイプの2種類あり,使用場所においても吊下げ重量が2㎏fの場合,縦共振周波数は8~14Hz,横共振周波数は21~28Hz,吊下げ重量が4.5kgfの場合は縦共振周波数が8Hzまで横共振周波数が8~14Hzの間は使用できなかった。

本商品では,従来品の縦振動タイプと同様に,フランジ内に防振スプリングを使用し,縦振動だけでなく横振動においても振動を吸収できる構造としたので,従来使用不可であった場所においても共振周波数10Hz以上であれば使用可能になった。

図2 耐振構造

図2 耐振構造

3.2 耐衝撃形吊具

図3 耐衝撃構造

図3 耐衝撃構造

耐衝撃形は,衝撃が多い工場や移動式クレーン・ホイストなどの運搬機器へ取付けるため,器具取付部であるフランジに衝撃が加わったときにホルダやソケット,ランプへの衝撃を軽減できるような構造とする必要がある。

そこで,フランジ部分とホルダ部分のつなぎをフレキシブルパイプを使用し,横方向からの振動や衝撃を軽減する構造とした。

また,フレキシブルパイプ内にワイヤーを内蔵することにより,万が一パイプが破断した場合でも,灯具が落下しない構造とした。

3.3 耐食形吊具

高天井ホルダの適合ランプは100W~1000Wまでと広範囲に及ぶためランプのネック径がø44~ø70となっている。そのため,従来品ではネック径ごとにランプパッキンを4タイプ用意し別売として販売している。

本商品では,1種類のパッキンで対応できるようにした。

3.4 懸垂形吊具

従来品は発売から30年以上昔から発売されていることもあり,設計コンセプトや,口出し線を二分する必要性等の面で,不明な点が多い商品であった。

そこで,近年使用されている施設を参考に,設置工事を簡略化した比較的安価な照明施設を実現できる構造を採用した。

具体的な構造としては,従来品と同じく引掛金具により器具を取り付けることにし,ホルダと引掛金具の間に基本吊具でも使用している三角環を配置し,従来品と同等以上の性能が発揮されるようにした。

図4 懸垂形吊具の構造

図4 懸垂形吊具の構造

3.5 準基本吊具

準基本吊具として,傾斜天井向け器具としてフランジ部が自在に動くようになっている玉入りフランジ付パイプ吊灯を,壁付用の自在ブラケットにおいてもラインナップした。

4.おわりに

今回,高天井照明器具における全面リニューアル第2弾として特殊ホルダを開発,そして発売することができた。

今回の特殊ホルダの投入により,他社以上のラインナップとなるため,当社の新形高天井照明システムの提案先の裾野を広げ,さらなる拡販が可能となる。

この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第23号掲載記事に基づいて作成しました。
(2010年11月29日入稿)


テクニカルレポートに掲載されている情報は、原稿執筆時現在の情報です。ご覧になった時点では内容変更、取扱い中止等がされている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

このページの先頭へ