施設報告

岩富トンネルの照明設備 - 広スパン対応型トンネル照明器具の納入事例 -

国内営業事業部 近畿技術設計センター
国内営業事業部 官公需推進室
国内営業事業部 千葉営業所

キーワード

岩富トンネル,広スパン,トンネル照明,片側配列,小型・軽量,均斉度,視認性,コスト縮減

4.照明設備

4.1 経済性の比較

基本照明における経済性について,従来トンネル照明器具2種類(KPL035C,KPFHP0451C)と広スパン対応型トンネル照明器具を採用した場合の比較検討を行った。検討は,20年間ライフサイクルコストを算出し,その結果を表3に,20年間ライフサイクルコストの推移を図8に示す。比較検討の結果,広スパン対応型トンネル照明器具が最も経済的であり,既設の仕様であるKPL035Cと比較すると初期設備費20%削減,20年間照明費で32%削減が図れる。

表3 基本照明の経済比較
照明器具形式 KPL035C KPFHP0451C KPD060BL
ランプ形式 NX35 FHP45 NHTD60
全光束(ℓm) 4,600 4,135 5,000
ランプ寿命(h) 9,000 12,000 18,000
照明率 0.330 0.366 0.454
保守率 0.65 0.65 0.65
取付間隔(m) 6.5 6.5 9.5
器具数 40 40 27
初期設備費
(千円)
4,306
(100%)
4,778
(111%)
3,488
(80%)
20年間照明費
(千円)
27,421
(100%)
24,648
(90%)
18,571
(68%)

図8 基本照明20年間ライフサイクルコストの比較

4.2 路面輝度均斉度

基本照明の調光は,広スパン対応型トンネル照明器具の優れた光学性能より,深夜時の減光方式は間引き方式とした。この時の昼間時と深夜消灯時の基本照明の点灯状況を図9,及び図10に示す。また,各々の点灯時の輝度分布図を図11及び図12に示す。

基本照明昼夜間時(S=9.5m)の総合均斉度は0.42,深夜時(S=19.0m)の総合均斉度は0.37であり,深夜時においても良好な輝度均斉度を確保している。

図9 基本照明 昼夜間時点灯状況(S=9.5m)

図10 基本照明 深夜減光時点灯状況(S=19m)

図11 輝度分布図(基本照明 昼夜間時)

図12 輝度分布図(基本照明 深夜減光時)

5.おわりに

岩富トンネルの照明設備の改修にあたり,限られた条件下で,片側配列の広スパン対応型トンネル照明器具が採用され,従来の視環境を改善し,かつ経済的なトンネル照明を実現できた。直轄国道における広スパン対応型トンネル照明器具の納入は全国初でもあり,岩富トンネルの施工例が全国のモデルとなって,益々の普及発展に寄与できればと思う。

最後に,岩富トンネルの照明設備の完成にあたり,ご指導ご協力を頂きました多くの方々に心よりお礼申し上げます。

この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第13号掲載記事に基づいて作成しました。
(2005年9月11日入稿)


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