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施設報告

大江橋・淀屋橋・水晶橋ライトアップ改修工事 - 納入施設例 -

国内営業本部 西日本技術設計センター 大川 郷
国内営業本部 営業技術部 LCS 柴田 周作
国内営業本部 西日本技術設計センター(現 株式会社アイスリー製作所) 兼平 満夫
国内営業本部 大阪営業所 山田 貴之

キーワード

大阪,大江橋,淀屋橋,水晶橋,LED,ライトアップ,矩形配光,プロジェクションフード,景観照明

1.はじめに

大阪は,淀川や大和川の河口部に発達してきたまちで,江戸時代から“なにわの八百八橋”と呼ばれるほど多くの橋が架けられ,市民生活や町の発展を支える重要な役割を果たしてきた。大阪市は,魅力的な光景観の創出を図るための整備の一環として,2015年8月,大江橋・淀屋橋と水晶橋の既存ライトアップ改修工事が実施された。

大江橋と淀屋橋は,大阪のメインストリートである御堂筋の一部となっている国道25号に指定され,多くの人に利用されている橋である(図1)。その大江橋および淀屋橋は1935年(昭和10年)に竣工し,2008年に国の重要文化財に指定されている。

水晶橋は当初は河川浄化目的の可動堰として建設され,その後,上部橋面の改装が行われた際に歩行者専用橋として水晶橋となった。

本稿では,同設備の照明手法や設備概要について紹介する。

図1 大江橋・淀屋橋・水晶橋の周辺図

図1 大江橋・淀屋橋・水晶橋の周辺図

2.照明設計

2.1 照明コンセプト

本施設のライトアップ改修工事にあたっては,施主である大阪市建設局様が挙げられた以下の4つのコンセプトに基づき,器具の開発および提案を行った。

  1. 光色は周辺景観との調和を図るため,3000K(電球色)に統一する。
  2. 地元の人々に親しまれている従来からのイメージ(演出効果)を踏襲する。
  3. 橋を通行する車両や歩行者への眩しさを抑制する。
  4. 上記条件を満たした上で,社会的要請でもある省エネルギー化に貢献する。

2.2 照明手法

本施設は,護岸から橋梁側面部分を照明し,夜の川に橋梁を浮かび上がらせるような演出となっている。そのために橋梁側面以外への光を抑えた矩形配光が必要となる。

(a)プロジェクションフード無し

(a)プロジェクションフード無し

(b)プロジェクションフード有り

(b)プロジェクションフード有り

図2 正面からの投光状況比較

図3 斜め照射の場合の投光状況

図3 斜め照射の場合の投光状況

通常の丸形投光器の場合,光が全方向に広がってしまうが,今回開発したプロジェクションフード付き投光器の場合は,照射範囲を調整し,矩形配光を創り出すことが可能である。このプロジェクションフード内部のシャッターを調整することで,照射面に対し斜めから照射しても矩形配光を創ることが可能である。図2にプロジェクションフードの有無による光の広がり方の違いを,図3に斜めから照射した場合の投光状況を示す。

上記の投光器を複数台使用して図4内の赤枠のように矩形配光を創り,橋梁側面以外への漏れ光を極力抑えることで橋を通行する車両や歩行者への眩しさを抑制している。大江橋,淀屋橋も同様の手法でライトアップしている(図5,図6)。

図4 眩しさ抑制手法(水晶橋側面)

図4 眩しさ抑制手法(水晶橋側面)

図5 大江橋

図5 大江橋

図6 淀屋橋

図6 淀屋橋

3.設備概要

3.1 使用照明器具

投光器はLEDioc FLOOD SPOLART™(130Wタイプ・狭角配光・電球色タイプ)を採用している。

この投光器は1パッケージでハイパワーなCOBタイプのLEDを採用しているため,前述のプロジェクションフードと組み合わせることにより矩形配光が実現できる。また光源筒部がLEDユニット式になっているため,万が一故障した場合でも,現場で本体部分を外さずにLEDユニットだけ交換することが可能であり,再エイミングする作業が発生しない。

以下にLEDioc FLOOD SPOLARTとプロジェクションフードを組み合わせた投光器の外形図(図7),構造図および仕様(図8)を示す。

図7 外形図

図7 外形図

図8 構造図および仕様

図8 構造図および仕様


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