納入事例

建築外構・景観演出 ライトアップ

南港発電所「南港スカイタワー」ライトアップ大阪府大阪市住之江区

「多様でありながら、ひとつ」 ― 大阪・関西万博に寄り添う南港スカイタワーのあかり

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  • 大阪・関西万博会場の大屋根リング付近よりライトアップされた「南港スカイタワー」をのぞむ。

  • グリーンを基調としたグラデーション。

  • ブルーを基調としたグラデーション。

  • レッドとブルーのグラデーション。

  • 高さが200mある「南港スカイタワー」を照らし出すフルカラーLED投光器「レディオック フラッド フルカラー 240Wタイプ」設置状況。
    撮影協力:関西電力株式会社

  • さまざまな色のグラデーションが変化する照明プログラム。

  • さまざまな照明演出を制御するDMXコントローラ「レディオック カラーコントローラ」。

  • 南港発電所のシンボルとして親しまれている煙突「南港スカイタワー」昼景。

施設概要

施主
関西電力(株)ソリューション本部 開発部門 万博・IRプロジェクトチーム
施工
(株)アイス

竣工

2025年3月(ライトアップ実施期間:4月12日~10月13日)

お客さまの声:関西電力(株)ソリューション本部 開発部門 万博・IRプロジェクトチーム様

関西電力は、2025年日本国際博覧会(以下、大阪・関西万博又は万博)の開幕前日の2025年4月12日から10月13日までの期間、大阪・関西万博の更なる機運醸成を目的とする取り組みのひとつとして、南港発電所のシンボルでもある「南港スカイタワー」のライトアップを実施しました。南港発電所は大阪湾に面した南港の南埠頭地区に位置する天然ガスを燃料とする火力発電所であり、現在はリプレースに向けて取り組んでいます。ここにある「南港スカイタワー」は会場の南約4kmに立地、高さが200m、三角柱型のフォルムを特長とし、白に淡いグリーンのストライプから「白ネギくん」の愛称で地元の方々からも親しまれてきました。南港発電所のシンボルでもある「南港スカイタワー」のライトアップは、万博会場の大屋根リング上や会場南東エリアからもご覧いただくことができ、会場の風景に彩りを添える〈電気の灯り〉を楽しんでいただけるよう、プランを立案しました。また、光と音に溢れた万博会場で1日を過ごした方々がお帰りの際に、ライトアップを目にすることで、万博の余韻を感じながら帰路につけるような、あたたかくやさしい光の演出を目指しました。ライトアップ用の投光器にはフルカラーLED投光器「レディオック フラッド フルカラー」を採用し、グリーンやブルー、さらには大阪・関西万博のイメージカラーでもあるレッドやブルーを基調にしたグラデーションや、色彩をイメージした動きを取り入れ、多彩な照明プログラムを展開しました。年齢や国籍を超えて誰もが楽しめるよう配慮した演出は、一人ひとりの多様性を認める「いのち輝く未来社会のデザイン」という万博の理念とも響き合うものであったと考えています。国内外から多くの方々が訪れ、大盛況のうちに幕を閉じた大阪・関西万博。当社は、地元で開催される万博を盛り上げるため、さまざまな取り組みを行い、従業員も含めてSNSなどを通じて積極的に情報を発信いたしました。地元のエネルギー会社として、南港発電所の「南港スカイタワー」のライトアップにより、会場に光の彩(いろどり)を添えられたことを、とても嬉しく、また誇らしく思っています。

お客さまの声:(株)アイス/代表取締役 小森 雅丈様

今回の南港発電所「南港スカイタワー」ライトアップにつきましては、関西電力のご担当者さまと綿密な打合せを行い、岩崎電気のご協力のもと照明プランを立案しました。演出は「静」と「動」の2つのテーマで構成されています。ゆっくりとした動きとゆるやかな色相の調和で見る人に安らぎを与えるベースデザイン(静)4パターンを19分30秒、動きのあるエフェクトで来場者に「気づき」を与えるアテンション(動)5パターンを30秒、合計20分を1パッケージとして1時間に3回繰り返す演出を、万博開催期間中18:30~23:00まで実施したものです。全体のコンセプトとして、単なる視覚的インパクトを狙うのではなく、違和感のない色彩と動きで構成された演出とすることで、安らぎと躍動を感じていただけるよう留意しました。1/fゆらぎや人の呼吸などの生態リズムと共鳴した動きで心地よさを大切にし、年齢や国籍を問わず、どなたにも伝わるよう多様性への配慮も加えました。またタイムスケジュールには区切りのよさをもたせ、時報のような役割も果たす構成とし、時間の流れに穏やかなアクセントを添えました。「南港スカイタワー」は万博会場から4kmほどの距離にあります。会場から見える北側1面を照らし出す照明として、フルカラーLED投光器「レディオック フラッド フルカラー」を使用し、多彩な色の表現でより効果的なライトアップを実現できるよう、事前にシミュレーションと照明実験を行いました。それらを踏まえて実施されたライトアップは、まさにイメージ通りの色味が再現されていて、そのシミュレーション能力及び制御技術の高さに感心しました。色と色が重なりあう微妙なグラデーションはとても自然で、落ち着きのある光に躍動感のある動きが加わることで、印象的なリズムが生まれています。開催期間中は定期的に点検を行っていましたが、DMXコントローラによる点灯プログラムは終始安定して稼働し、省メンテナンスにも貢献してくれました。派手さを訴求するのではなく、安らぎのあるあかりをテーマに据えたライトアップをたくさんの方々にご覧いただけたこと、そして大阪・関西万博の機運醸成にご尽力された関西電力さまにもご満足いただける光の演出を実現できたことに、深く感謝しています。

主な納入器具