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創造人×話

切り絵には人の心を癒してくれる不思議な力があると信じています。

蒼山 日菜さんレース切り絵作家

今回は、ハサミだけを使って繊細かつオリジナリティ溢れる作品を多く発表され、数年前からの切り絵ブームの火付け役として、日本はもとより海外で高い評価を受けていらっしゃるレース切り絵作家の蒼山日菜さんをご紹介します。フランスやスイスなどをはじめとする各国の国際的なコンクールで数々の賞を受賞されている蒼山さんは、ニューズウィーク「世界が尊敬する100人の日本人」にも選出され、世界中に多くのファンがいるアーティストです。

しだれ桜

息を呑むような繊細なタッチで観る人を魅了する素敵なレース切り絵の作品をつくり続けている蒼山さんは、やはり幼い頃からものづくりや絵を描くことが好きな少女時代をお過ごしになられたのでしょうか。

蒼山さんの作画風景

幼稚園に通っていた頃から絵を描くことが好きでしたし、小学生の時は漫画を描くのが大好きでした。小学生時代にいじめにあったことがあるのですが、その時に同じようにいじめられている子が数人いて、その子たちと一緒に漫画の同人誌を作ったらクラスメートの間で評判になり、とても面白がってくれて、いつのまにかいじめがなくなったという経験をしました。

漫画の持つ魅力に気づいて将来は漫画家になりたいと思ったりもしましたが、その後は絵を描くことはなくなり、再び絵を始めたのは息子が生まれて、彼のために絵本を作ってあげたいと思った時でした。異国の地での子育てでしたので、なかなか日本の絵本は手に入らず、オリジナルの絵本を作ることにしたのです。

蒼山さんは若い頃にフランスに渡り、長年海外で生活をされていらしたと伺いました。切り絵との出会いについてお教えください。

フランス人の前夫と暮らすために渡仏し、6年程前に日本に戻ってくるまで、20年以上フランスで暮らしていました。私は子供ができたら、お母さんが家にいて3時のおやつを作ってあげられるような温かい家庭をつくりたいと思っていたので、結婚後は専業主婦をしていました。夫の職業が料理人だったこともあり、スイスのバーゼルやフランスのディヴォンヌなど様々な場所に移り住んだのですが、切り絵と出会ったのはディヴォンヌに住んでいた2000年の頃でした。

日本人の友人から当時駐在員の奥様方の間で人気があった切り絵をやってみない? と誘われたのがきっかけとなり、始めてみたらとても面白くて、すぐに夢中になりました。しばらくして、私はその町でいわれのない差別を受け、思いもよらない辛い日々を過ごすことになってしまいました。理由は特になく、小さな町でしたからたまたま日本人である私がターゲットになってしまったのだと思いますが、息子まで学校でいじめられたりして、とても辛かったです。そんな理不尽な差別に苦しんでいた時も、切り絵に集中している間は無心になれたので心が癒されましたし、あの辛い時期を乗り越えることができたのは切り絵のおかげだと思っています。

鷺と寒椿

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