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創造人×話

無限の可能性を持つ“見立て”の世界を多くの方々に楽しんでいただけたら嬉しいです。

田中 達也さんミニチュア写真家・見立て作家

現在放送中のNHK連続テレビ小説「ひよっこ」のオープニング映像では、レトロでポップなミニチュアの世界観が話題を呼び、とても好評を博しています。田中さんの知名度もますます上がったのではないでしょうか。

この仕事は映像監督・CGアニメーターの森江康太さんとの共作です。映像で動いている人や車は全てCGなんですよ。

最初にNHKから問い合わせがあったのが2016年の9月で、CGの処理の時間を考慮して逆算すると11月には元となる映像を撮影しなければいけないというスケジュールでした。NHKの美術スタッフの皆さんにも協力していただき、昭和の家電やレトロな小道具をたくさん集めてもらい、実際に現物を見ながらアイデアを考えました。花柄のレトロな炊飯ジャーや時計などを使って1960年代の東京の街並みを表現したり、手回し式の洗濯機で川を表現したりと、綿密な下調べができたからこそのアイデアです。

おかげさまで、このオープニング映像は好評をいただき、「MINIATURE CALENDAR」をいつも見てくださる人達だけではなく、幅広い層の方々にも知っていただけたことを嬉しく思っています。

「地球は甘かった」MINIATURE CALENDARより
「ハンバーグのせる前に降りてきたらダメ」MINIATURE CALENDARより

田中さんはミニチュア写真家として、毎日作品を撮影されていますがライティングの重要性についての考えをお教えください。

デザイナーとして広告の仕事をしていましたので、どんな写真を撮ったら良いかということは分かっていましたが、撮影技術に関してはほぼ知識がなかったため一から独学で学びました。ライティングについて、また機材についても自分で撮り続けている内に分かってきたように思います。

ライティングは確かにとても重要で、影の柔らかさや長さで季節感や天気、時間帯を表現することが可能です。人形の表情も光の当て方で違って見えてきますよ。

余談ですが、偶然にも撮影用のライトには、岩崎電気のアイランプをずっと使用しています。私はこれまで日々「MINIATURE CALENDAR」を撮影し、投稿してきたのでミニチュア写真家という肩書きを使っていますが、あくまでアイデアをかたちにして最終的に伝えるための手段として写真を撮っているので、自分自身では写真家が本業という意識はあまり持っていません。

「クモワッサン」MINIATURE CALENDARより

2017年6月から9月にかけては台湾での展覧会、そして9月には東京での展覧会が予定されているなど多忙な日々を送っていらっしゃる田中さんですが、今後の展望について少しお聞かせ願います。

これからも、より多くの方々に作品を楽しんでいただけるよう“見立て”の世界をつくり続けていきたいと思っていて、書籍第3弾となる海外版の写真集も2017年8月に刊行を予定しています。

また、ミニチュアに限らない別の見立てもあるのではないかと考えています。たとえばブロッコリーを木に見立てるのではなく、逆に巨大なブロッコリーがあって、そこに人が入るとミニチュアの中に入ったような気になる、そんな不思議な空間を作ってみるのも面白いのでは? と思い、実際に台湾と東京の展覧会で展示する方向で検討しています。

「ロボティックシティ」三菱電機 ロボットアームとのコラボ作品

ミニチュア自体は海外でも流行っていて、ドイツ・ハンブルグにある「ミニチュアワンダーランド」は、世界各国の風景を1/87スケールで再現している鉄道模型のジオラマテーマパークとして人気観光スポットとなっています。日本にもこのようなジオラマパークが近い内に出来るようで楽しみですが、私自身はミニチュアに限らず、大きな“見立て”でも人々の想像力を刺激する、そんな魅力に溢れたテーマパークもつくることが出来たら楽しいのではないかと思っています。

田中 達也(たなか たつや)

1981年熊本出身。

ミニチュアの視点で日常にある物を別の物に見立て、独自の視点で切り取った写真「MINIATURE CALENDER」がインターネット上で人気を呼び、雑誌やテレビなどのメディアでも広く話題に。広告ビジュアル、映像、装画など手がけた作品は多数。'17年NHK連続テレビ小説「ひよっこ」のタイトルバックを担当。写真集「MINIATURE LIFE」、「MINIATURE LIFE 2」発売中。

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