「明治神宮野球場(神宮球場)」ナイター照明設備のLED化について

2020年3月2日

岩崎電気株式会社(東京都中央区)は、明治神宮野球場様(東京都新宿区)より、ナイター照明設備をLED化するにあたり、弊社LED投光器「LEDioc FLOOD ZEST(レディオック フラッド ゼスト)」および無線による調光システムをご採用いただきましたのでお知らせします。

明治神宮野球場(神宮球場)は1926(大正15)年に創建され、ナイター照明は、1962(昭和37)年に設置。

1985、1986(昭和60、61)年に改修されたナイター照明は、メタルハライドランプと高圧ナトリウムランプの混光の照明が使われていました。

LED化の内容は、既設のHID投光器756台(メタルハライドランプ1000W投光器504台と高圧ナトリウムランプ660W投光器252台)を、効率の高い高演色形LED投光器720台に交換し、総消費電力を約44.2%削減するものです。

器具数量を減らしながらも既設と同等の照度を確保し、初期照度補正機能によって設置初期から寿命末期まで最適な設計照度を保ちます。

プロ野球で必要な空間照度を保ちつつ照度均斉度を向上させ、まぶしさも既存照明より抑えています。

テレビ放映対応にJISの推奨値である平均演色評価数Ra80、色温度5000KのLEDを採用、LED照明ならではの瞬時点灯・瞬時再始動が可能です。

無線による調光システムに対応する調光機能(100%~25%)も組み込んでおり、明るさを微調整することも可能です。

LEDモジュール寿命は、40000時間(光束維持率85%時)で既設メタルハライドランプ(定格寿命9000時間)の約4.4倍、高圧ナトリウムランプ(定格寿命12000時間)の約3.3倍の長寿命でメンテナンスコストも抑制しています。

「神宮球場」のLED照明は、2020年シーズンより使用を開始します。

※保守率を考慮した設置初期の過剰な明るさを抑えることで初期の電気使用量を削減し、寿命末期まで設計照度を維持する機能


既設照明


LED交換後のイメージ

LED化の目的

  • 電気使用量とメンテナンス費用抑制による高い省エネ性の実現(ランニングコスト削減)
  • 選手、観客、テレビ放映に快適な照明環境の確保

採用されたLED投光器の特長

高い省エネ性と調光機能

  • 高効率のLED投光器(固有エネルギー消費効率97.1ℓm/W:狭角、106.0ℓm/W:中角、広角)を採用
  • 初期照度補正機能により、設置初期からの余分な消費電力を削減、寿命末期まで設計照度を維持
  • 調光機能(100%~25%)により、必要に応じて明るさの微調節が可能

照明環境の向上

  • プロ野球で必要な空間照度を保ちつつ照度均斉度を向上
  • グレアを感じる配光角が狭い投光器と最適な照明設計でまぶしさを抑制

テレビ放映に快適な照明環境の確保

  • ハイビジョン撮影に対応した平均演色評価数Ra80、色温度5000KのLEDを使用し自然な色の見え方を再現
  • ハイスピードカメラ撮影の際の「ちらつき」を独自の電源回路設計により、フリッカレス点灯で防止

工期

  • 2019年11月5日~2020年3月20日

LED投光器の主な仕様

高演色形LED投光器「LEDioc FLOOD ZEST」形状


指定色(白色)塗装仕上

器具寸法(高さ×幅×奥行)326mm×551mm(630mm*)×407mm *ハンドル部までの最大幅
入力電圧200V
周波数50/60Hz共用
入力電流2.87A(最大値)
入力電力566W(最大値)
質量器具本体:12.0kg、電源装置:5.0kg
塗装耐塩塗装
配光種類狭角配光、中角配光、広角配光
定格光束55000ℓm(狭角)、60000ℓm(中角、広角)
固有エネルギー消費効率97.1ℓm/W(狭角)、106.0ℓm/W(中角、広角)
色温度5000K
平均演色評価数Ra80
光束維持率85%
LEDモジュール寿命40000時間
使用周囲温度-20℃~+40℃(一時的に50℃まで温度上昇する場所での使用可)
初期照度補正機能標準装備
調光機能
設置台数720台

※特性値はすべて周囲温度25℃時の値です。周囲温度により特性値は変わります。

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