技術資料

LED 投光器レディオックフラッドネオ™　LEDioc FLOOD NEO™

株式会社アイ・ライティング・システム機器技術部第一機器技術課

キーワード

LED，投光器，レディオックフラッド™，省エネ，CO₂削減，長寿命

3．特長・機能 (つづき)

(5) クラス最高レベルの光量

当該投光器の開発により，150W HID相当クラスにおいて，最高レベルの光量を市場に提供できることになる。さらに，前述のように光の質も向上させているため，看板市場に限らず，ライトアップ・ブラケット照明やエリア照明などの一般照明用としても，高い評価を得られると期待している。光量が足らない案件，ムラが問題となる案件などにおいては，当該投光器の提案によって解決でき，さらに拡販の糸口が開けるはずである。

(6) 優れた省エネ効果

現在の顧客要求で増加しているのは，省エネによるCO₂削減のできる照明である。セルフバラスト水銀ランプホルダと当該LED投光器の省エネ比較を図6に示す。本商品の投光器では，約8割の大幅な省エネ効果を実現する。

図6　セルフバラスト水銀ランプホルダとLED投光器の比較

Aセルフバラスト水銀ランプ用ホルダ(単位：ℓx)
BLEDioc FLOOD NEO
(広角配光)(単位：ℓx)

ランプ

Aセルフバラスト水銀ランプ500W
BLED 16W×6

明るさ(平均照度)※2

A115ℓx
B148ℓx

明るさ同等以上

消費電力

A520W
B110W

約79％省エネ

10年間電気料金※3

A436,800円
B92,400円

344,000円お得

10年間CO₂排出量※4

A8112kg
B1716kg

6396kg削減

ランプ寿命

A9000時間
B40000時間^※5

寿命約4.4倍

誘虫性※6

A100
B35

65％低減

※1：数値データは1灯あたり値
※2：維持値，計算範囲5m×5m，取付高3.0m，取付角度35°
※3：電気料金目安単価は21円/kWh(税抜)，年間点灯時間4000時間で計算
※4：CO₂排出係数は0.39kg-CO₂/kWhとして算出
※5：光束維持率70％時
※6：水銀ランプを100とした場合(当社測定値)

4．おわりに

現在のLED発光効率は100ℓm/Wクラスに成長してきたが，最終到達効率は250ℓm/Wとまで発表されていることから，まだ発展途上であるが，地球温暖化対策として，LED照明の推奨もあり，今後ますますLED照明の需要は伸びると推測している。競合他社においても，屋外戦略が活発化してくると推測しているので，競合他社に商品が無い今が当社において市場獲得のチャンスと考えている。

さらに，昨年発売したレディオックフラッドは，昨今の景気低迷にも関わらず，好調に売上げを伸ばしていることからも，実際のLED照明の需要は本物であると理解している。今後の商品開発においても，思い切ったチャレンジをしていきたいと考えている。

この記事は弊社発行「IWASAKI技報」第20号掲載記事に基づいて作成しました。
(2009年6月4日入稿)