ライティング講座(照明講座)

照明計画資料

防災照明 - 屋外用非常灯及びソーラーライト技術基準

(1)屋外用非常灯及びソーラーライトとは

災害発生による停電の際、心理的動揺を抑制し避難路を明瞭にすることによって、安全かつ円滑な避難行動を可能にする生活空間及び避難通路に設ける照明器具です。その器具は、予備電源、充電装置及び切替装置を含むバッテリユニット、配線並びに照明器具から構成されます。

(2)規格等

  • 電気用品安全法の技術基準
  • JIS C 1302 絶縁抵抗計
  • JIS C 8105-1 照明器具 - 第1部:安全性要求事項通則
  • JIS C 8105-2-3 照明器具 - 第2部 - 3部:道路及び街路照明器具に関する安全性能要求事項
  • JIS C 8105-3 照明器具 - 第3部:性能要求事項通則
  • JIS C 8105-5 照明器具 - 第5部:配光測定方法
  • JIS C 8154 一般照明用LEDモジュール - 安全仕様
  • JIS C 8702-1 小型制御弁式鉛蓄電池 - 第1部:一般要求事項,機能特性及び試験方法
  • JIS C 8704-2-1 据置鉛蓄電池 - 第2 - 1部:制御弁式 - 試験方法
  • JIS C 8708 ポータブル機器用密閉型ニッケル・水素蓄電池(単電池及び組電池)
  • JIL 7002 照明器具の表示箇所標準
  • 日本照明工業会ガイドA102
  • 日本照明工業会住宅用非常灯及び屋外用非常等の自主評定業務に関する規則

(3)屋外用非常灯及びソーラーライトの種類及び区分

3.1 屋外用非常灯及びソーラーライトの種類

屋外用非常灯及びソーラーライトの種類は、表11.16によるものとします。

表11.16 屋外用非常灯及びソーラーライトの種類

3.2 屋外用非常灯及びソーラーライトの区分

屋外用非常灯及びソーラーライトの評定区分は、表11.17及び表11.18によります。

表11.17 屋外用非常灯の評定区分
要素 詳細区分
光源 (A) 非常用光源の種類 1 LEDモジュール 10W未満のもの
2 10W以上40W未満のもの
3 40W以上のもの
器具構造 (B) 非常時の灯数 1 1のもの
2 2のもの
3 3のもの
(C) 点灯方法 1 専用のもの
2 併用のもの
3 組込みのもの
(D) 保護機能(使用温度範囲) 1 一般屋外 -5℃以上のもの
2 低温仕様 -20℃以上のもの
3 その他のもの
電池の種類 (E) 電池の種類 1 ニッケル・カドミウム蓄電池のもの
2 ニッケル・水素蓄電池のもの
3 リチウムイオン蓄電池のもの
4 鉛蓄電池のもの
5 その他のもの
機能 (F) 自動点検機能 1 あるもの
2 ないもの
(G) 有効点灯時間 1 3時間以上12時間未満のもの
2 12時間以上のもの
表11.18 ソーラーライトの評定区分
要素 詳細区分
光源 (A) 光源の種類 1 LEDモジュール 10W未満のもの
2 10W以上40W未満のもの
3 40W以上のもの
器具構造 (B) 保護機能(使用温度範囲) 1 一般屋外 -5℃以上のもの
2 低温仕様 -20℃以上のもの
3 その他のもの
電池の種類 (C) 電池の種類 1 ニッケル・カドミウム蓄電池のもの
2 ニッケル・水素蓄電池のもの
3 リチウムイオン蓄電池のもの
4 鉛蓄電池のもの
5 その他のもの
電源の分類 (D) 電源の分類 1 独立電源形のもの
2 商用電源併用形のもの
機能 (E) 自動点検機能 1 あるもの
2 ないもの
(F) 有効点灯時間 1 12時間以上14時間未満のもの
2 14時間以上のもの
(G) 不日照日数 1 2日以上4日未満のもの
2 4日以上のもの

(4)屋外用非常灯及びソーラーライトの設置基準

4.1 推奨設置場所と設置例

  1. 屋外用非常灯は、特に住宅から防災公園などの一時避難場所や体育館などの避難場所までの避難経路に設置することが望ましいです。
  2. ソーラーライトは、一時避難場、避難場所に設置することが望ましいです。

4.2 設置条件

  • a.評定時
    • 1) 屋外用非常灯は、道路幅5m、器具取付間隔30m、照明器具の取付高さ4.5mの条件で照度計算を行い、非常灯電池による非常点灯時に地表面で0.1ℓx以上の照度を維持するものでなければなりません。緩和範囲は判定の対象外とします。(図11.22参照)
    • 2) ソーラーライトは、蓄電池による点灯時に直下近傍1ℓx以上を維持するものでなければなりません。照明器具直下近傍とは、照明器具、光源(発光面)の中心直下、又は光源(発光面)の基準軸と地表面の交点を中心として半径5mの範囲内の任意の1点をいいます。(図11.23参照)。照明器具の取付高さは2.5m以上とします。
    • 3) 屋外用非常灯で、避難場所、一時避難場所での使用を想定した配光形状をもつ製品は、2)の条件を用いて判定してもよいこととします。

図11.22 屋外用非常灯の設置方法

図11.23 照明器具直下近傍図

  • b.設計時
    • 1) 屋外用非常灯は、非常灯電池による非常点灯によって非常時に地表面で0.1ℓx以上の照度を維持するよう設置します。照度の計算は、発注者等との協議によって定めた照射範囲で行います。
      照射範囲の一部は、緩和範囲として判定の対象外とします。(図11.24~図11.31参照)
    • 2) ソーラーライトは、蓄電池による点灯によって夜間に地表面で0.1ℓx以上の照度を維持するよう設置します。照度の計算は、発注者等との協議によって定めた照射範囲を用います。
      照射範囲の一部は、緩和範囲として判定の対象外とします。(図11.24~図11.31参照)
4.2.1 ソーラーライト設置間隔表の表示
  1. 設置間隔表の表示例は、表11.19によります。
  2. 取付高さは、2.5m以上とし、それ以外の高さは、必要に応じて表示するものとします。
    表11.19 設置間隔表の例
    器具取付高さ 2.5m 3.5m 4.5m
    単体配置 A1 8.5 9.2 9.5
    B1 8.5 9.2 9.5
    直線配置 A2 25 27.5 30
    B2 25 27.5 30
  3. 単体配置のA1、B1の値は、対象器具の配光の形によって必要に応じて表示します。
  4. 表11.19に示す以外の器具の取付高さの場合は、前後の値の比例計算によって算出してもよいこととします。
4.2.2 単体配置

ソーラーライト又は屋外用非常灯を単体で配置する方式であり,次の方法で設置します。

図11.24 軸対称配光の単体配置の例

図11.25 二面対称配光の単体配置の例

  1. 表11.19に示す設置間隔表を利用して、それぞれの器具取付高さに対する取付間隔の値を用いて、0.1ℓx以上を確保できるように、設置設計を行います。
  2. 軸対称配光の場合
    A1とは、半径A1の範囲内が0.1ℓx以上を確保できる範囲。
  3. 二面対称配光の場合
    1. A1とは、A断面配光方向の0.1ℓx以上を確保できる範囲。
    2. B1とは、B断面配光方向の0.1ℓx以上を確保できる範囲。
4.2.3 直線配置

道路など長い避難経路に、直線的に器具を配置する方式。設置間隔表の算出では、道路の幅員を5mと設定し、2台の器具の配光を利用して、点灯時の照度を確保できる配置の取付間隔を、A2として設定します。緩和部分を除き、合成照度を含め0.1lx以上を確保するようにします。

  • a.道路の幅員が5m以下の場合、設置間隔表の各器具取付高さのA2、B2の値を利用して設置設計を行います。
  • b.軸対称配光の場合、A2以下で配置します。

図11.26 軸対称配光の直線配置の例

図11.27 軸対称配光の直線配置の例

  • c.二面対称配光の場合

図11.28 二面対称配光でA断面の直線配置の例

図11.29 二面対称配光でA断面の直線配置の例

図11.30 二面対称配光でB断面の直線配置の例

図11.31 二面対称配光でB断面の直線配置の例

(5)屋外用非常灯及びソーラーライトに関するマークの表示

5.1 屋外用非常灯及びソーラーライトJIL評定マークの様式

屋外用非常灯及びソーラーライトJIL評定マーク(以下、JIL評定マークという。)は、一般社団法人日本照明工業会の住宅用非常灯及び屋外用非常灯等のJIL適合評定を受けた製品以外の製品に表示してはならないこととなっています。

図11.32 JIL評定マーク

5.2 JIL評定マークの表示箇所

照明器具への表示は、原則として器具銘板の近傍とします。ただし、スペースがない場合や、容易に認識できる場所がない場合は次によることとします。

  1. 屋外用非常灯及びソーラーライトを施設場所に取り付けた状態で、明確かつ容易に視認できる器具の外表面に表示します。
  2. 透光性カバーなどをもつ器具で、器具の外表面に表示することが、器具の性能又は美観を大きく阻害する場合は、カバーなどをはずしたとき、容易に視認できる器具内の表面に表示してもよいこととします。

(2022年5月18日入稿)

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