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預託手荷物・手荷物カート用UVC除菌装置を提供
ITを活用した空港UVC除菌実用化検討・先導実証試験プロジェクトに参画

2020年10月9日

岩崎電気株式会社は、中部国際空港株式会社、NPO法人 空港に於けるRFID技術普及促進連絡会(ARTA)と協同で、コロナ禍において国際線路線の早期復旧を支援することを目的に、紫外線UV-C(波長100~280nm:以下、UVC)除菌装置を開発し、空港での実用化に向けたプロジェクトに参画いたします。

このプロジェクトは、除菌装置による預託手荷物、手荷物カート、手荷物用通い箱などの除菌、電子タグ(RFID)を利用したUVC除菌に関するトレーサビリティ管理について先導的な実証試験を行います。

世界的に新型コロナウイルス感染者数が沈静化していない中、国際線の運航再開には多くの障壁が残されています。

旅客への検温やPCR検査による入国管理と併せ、手荷物や手荷物カートの除菌、そしてその除菌情報を旅客へ提供することで、安全・安心を提供するシステムの構築を目指しています。

本プロジェクトは、中部国際空港 セントレアで10月14日から11月6日まで実施いたします。

システムや運用上の問題点を抽出し、11月末までに取りまとめ、インバウンド需要の早期回復や、東京オリンピック・パラリンピックの開催が控えていることを踏まえ、空港の安全対策の一つとして、旅客、空港従業員、地域住民に対する安全・安心の見える化を行う本システムの早期の実用化を目指します。

システム概要

新型コロナウイルス陽性者が少ないベトナムや台湾などでは入国時に消毒を実施し、海外からのコロナウイルスの持ち込みを防いでいますが、作業対応および革製品などの素材への影響の懸念があります。

また、手荷物カートの除菌は、イタリア・ミラノ空港などでUVC除菌をすでに実施していますが、除菌実施情報を確認する手段がなく、安全・安心を十分に担保しているとは言えないと考えています。

このような背景のもと、中部国際空港株式会社、NPO法人 空港に於けるRFID技術普及促進連絡会、ならびに弊社との連携により、国際線の再開に伴い、海外からのコロナウイルスの防疫措置の一例として、UVC除菌のあり方とIT利用による旅客への安全・安心情報の発信と、追跡技術の向上を確立すべく、世界に先駆けた先導実証試験を実施いたします。

(1) 到着手荷物のUVC除菌と電子タグによる返却情報の配信

国際線到着手荷物のUVC除菌を搬送ラインにて実施することにより、海外からの新型コロナウイルスの持ち込みを防止すると共に、旅客に対して、スマートフォンや大型ディスプレイに手荷物の返却時間を情報提供することにより、手荷物返却場所での3密回避を実現します。

手荷物搬送ラインに設置されたIT機器(電子タグ認識アンテナ、バーコード認識カメラなど)により返却手荷物のトレーサビリティ情報を収集します。

旅客はスマートフォンのカメラ機能でQRコードを読み込むことにより専用アプリケーションを表示し、手荷物ナンバーを入力し、紐づけを行います(事前に専用アプリケーションをダウンロードする必要はございません)。

手荷物返却場に設置される大型ディスプレイ上に手荷物の搬送状況と手荷物ナンバーが表示されます。

そのため旅客は、手荷物の返却時間がわかることで常に荷物引取りターンテーブルの近辺で待機する必要がなく、3密状態を回避することが可能です。

預託荷物表面除菌装置(コンベア搬送)預託荷物表面除菌装置(コンベア搬送)

除菌装置内部(紫外線ランプ点灯時)除菌装置内部(紫外線ランプ点灯時)

(2) 手荷物カートのUVC除菌と電子タグによる除菌情報の配信

空港内の手荷物カートは不特定多数の方が利用するため、手作業にて定期的に除菌していましたが、不確実性が存在し、安全・安心を完全に担保しているとは言えません。

そのため、空港内に手荷物カート用の除菌装置を設置し、利用者に安心して手荷物カートをご使用いただくために電子タグを用いて除菌情報を提供いたします。

手荷物カートに設置する電子タグ(RFID+QRコード表記)ラベルを、電子タグアンテナにて認識することで、除菌された日時データを取得いたします。

利用者は手荷物カート使用時に、電子タグラベルに表記されるQRコードをスマートフォンのカメラ機能で読み込むことにより、カートの除菌情報として除菌日時が表示されます。

この除菌情報を利用者に提供することで安全に安心してカートをご利用いただくことができます。

手荷物カート除菌装置手荷物カート除菌装置

除菌装置内部(紫外線ランプ点灯時)除菌装置内部(紫外線ランプ点灯時)

手荷物カート除菌時の様子手荷物カート除菌時の様子

試験日程とプロジェクト関係者

(1) 試験日程

  • 試験期間:2020年10月14日(水)~11月6日(金) ※予定

※期間中、実運用便におけるシステム評価の他、模擬実験によるデータの収集も行います。

(2) プロジェクト関係者

  • 空港運用、施設提供:中部国際空港株式会社
  • プロジェクト運営:NPO法人 空港に於けるRFID技術普及促進連絡会
  • UVC除菌装置:岩崎電気株式会社

補足資料(どうして紫外線は菌に強いのか)

細菌のDNAの光吸収スペクトルと、紫外線の除菌効果の波長特性が非常に近似しています。

細菌のDNAの光吸収スペクトル

260nm波長付近に吸収帯をもっている

除菌効果の波長特性

260nm波長付近の除菌効果が高い

紫外線を細菌に照射すると、細菌細胞内の核酸(DNAやRNA)に作用して不活性化させる原理なため、細菌やウイルスが突然変異した場合においても効果が期待できる除菌手段です。

人工的に紫外線を発生させる紫外線ランプ(低圧水銀ランプ)は、除菌効果の高い260nm付近の254nmの光を効率良く発光しています。

低圧水銀ランプの分光特性

  • ※「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
  • ※評価の結果を踏まえ、仕様・外観を予告無しに変更することがあります。

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