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岩崎電気(株)からのお知らせ

PCB使用安定器の取り扱いについて

PCB含有コンデンサの使用実態について

放電灯安定器(蛍光灯用安定器及びHIDランプ用安定器)「PCB含有コンデンサ」の使用実態につきまして下記のとおりご案内いたします。

1.PCBとは何か?

PCBとは、ポリ塩化ビフェニール類の略で塩素を含む有機化合物の一種です。

用途:
不燃性で高い絶縁性能をもつことから、高温場所や高調波による温度上昇が見込まれ、発火の危険性がある場所で使用する電気機器のトランスやコンデンサの「燃えない」絶縁油として重宝されました。その他各種化学工業や食品工業の加熱、冷却工程の熱媒体、塗料やノンカーボン紙の溶剤、農薬の効力延長剤などに使用されていましたが、その毒性が問題となり、昭和49年に製造、輸入、使用が法令(化学物質審査規制法)で原則禁止されました。
物質:
水に溶けにくいが油や溶剤に溶けやすい。常温では安定だが高温で分解する。環境中で難分解性であり、生物に蓄積しやすく慢性毒性をもつ。

2.PCB含有コンデンサ使用安定器の判定

蛍光灯用安定器

弊社は昭和49年から施設用蛍光灯器具の生産を始めましたので、弊社製の施設用及び住宅用蛍光灯器具内蔵の安定器は、基本的にはPCBを使用したものはありません。ただし例外として、昭和49年以前に特注品として製造したことがあります。それらの商品のうち、次に該当する商品はPCB入りの安定器を使用した可能性があります。対象安定器は、製造年月表示が昭和47年8月以前の商品であり、40W×2灯用以上の「フリッカレス形」「ラピッドシーケンス(直列逐次始動形)」「高出力形」「超高出力形」の機種に限ります。

PCB含有コンデンサ使用安定器内蔵特注形施設用蛍光灯器具の生産期間

特注形施設用蛍光灯器具については、昭和49年以前は例外的な仕入品であったため、PCB含有コンデンサ使用の有無は器具銘板、内蔵安定器銘板又は器具内電線の製造年月表示により判定することになります。照明業界では昭和47年8月でPCB含有コンデンサ使用蛍光灯安定器の製造を中止し、昭和47年9月以降の安定器には「NO PCB」の表示を一定期間表示しておりますので、それが確認できた場合は製造年月を確認しなくても対象外の製品という判断ができます。器具銘板、内蔵安定器銘板に製造年月表示がない場合は器具内配線の表示をご確認ください。器具内電線には約30cmに一箇所は西暦表示がありますので「1972」以前であれば、PCB入りの疑いがありますので、安全のため対象品として処置をお願いします。PCB内蔵品と判定した場合の処置は、安定器の電線を切断し、器具から取り出す他は、HID用安定器と同様です。なお、器具形式により特注品と標準品の判定は可能ですので、弊社までお問合せください。また、上記に該当しない製品でも設備設置後15年以上経過した製品については、安全にご使用いただける耐用の限度を超えておりますので、早期の交換をおすすめします。

HIDランプ用安定器

コンデンサを使用していない低力率形安定器 H-C(例:H4-C2A(B)など)・TなどにはPCBを使用しておりません。しかし、一部のHIDランプ用安定器では、昭和36年から昭和47年3月まで生産の特定安定器におきましてPCBを使用しておりました。PCBを使用していた対象安定器の一覧及び生産期間につきましては下記にご案内いたします。対象安定器一覧表に記載のないものでも昭和47年3月以前に製造されたものにPCBを使用していた安定器があります。

PCB(高濃度)含有対象安定器種類と形式の対比表
水銀ランプ用安定器
ランプ電力(W) 対象安定器の形式 生産期間
100V 50Hz 100V 60Hz 200V 50Hz 200V 60Hz
定電力形2灯用
100×2 WH1-RC1A WH1-RC1B WH1-RC2A WH1-RC2B 1961(S36).4
〜1972(S47).3
200×2 WH2-RC1A WH2-RC1B WH2-RC2A WH2-RC2B
250×2 WH2.5-RC1A WH2.5-RC1B WH2.5-RC2A WH2.5-RC2B
300×2 WH3-RC1A WH3-RC1B WH3-RC2A WH3-RC2B
400×2 WH4-RC1A WH4-RC1B WH4-RC2A WH4-RC2B
フリッカレス形
100×2 WH1-FL1A WH1-FL1B WH1-FL2A WH1-FL2B 1961(S36).4
〜1972(S47).3
200×2 WH2-FL1A WH2-FL1B WH2-FL2A WH2-FL2B
250×2 WH2.5-FL1A WH2.5-FL1B WH2.5-FL2A WH2.5-FL2B
300×2 WH3-FL1A WH3-FL1B WH3-FL2A WH3-FL2B
400×2 WH4-FL1A WH4-FL1B WH4-FL2A WH4-FL2B
700×2 WH7-FL1A WH7-FL1B WH7-FL2A WH7-FL2B
1000×2 WH10-FL1A WH10-FL1B WH10-FL2A WH10-FL2B
定電力形調光式
250×1 H2.5-RD1A H2.5-RD1B H2.5-RD2A H2.5-RD2B 1965(S40).12
〜1972(S47).3
300×1 H3-RD1A H3-RD1B H3-RD2A H3-RD2B
400×1 H4-RD1A H4-RD1B H4-RD2A H4-RD2B
700×1 H7-RD1A H7-RD1B H7-RD2A H7-RD2B
フリッカレス形調光式
400×2 200V 50Hzおよび200V 60Hz WH4-FD2A WH4-FD2B 1967(S42).12
〜1972(S47).3
400×2 特殊電圧(240V 50Hzおよび265V 60Hz) WH4-FD24A WH4-FD26B
700×2 WH7-FD24A WH7-FD26B
1000×2 WH10-FD24A WH10-FD26B
定電力形1灯用
2000×1 200V 50Hzおよび200V 60Hz H20-BRC2A H20-BRC2B 1966(S41).12
〜1972(S47).3
400V級高力率形(特注)
40〜2000 H0.4〜2000-TC44A(440V) H0.4〜2000-TC46B(465V)(Wのきざみ)40、80、100、200、250、300、400、700、1000、2000 1966(S41).2
〜1972(S47).3

形式末尾に2桁の数字が付加されたものも対象となります

メタルハライドランプ用安定器
ランプ電力(W) 対象安定器の形式 生産期間
100V 50Hz 100V 60Hz 200V 50Hz 200V 60Hz
ピーク進相形
250×1 M2.5-RP1A M2.5-RP1B M2.5-RP2A M2.5-RP2B 1967(S42).10
〜1972(S47).3
400×1 M4-RP1A M4-RP1B M4-RP2A M4-RP2B
700×1 M7-RP1A M7-RP1B M7-RP2A M7-RP2B
1000×1 M10B-RP1A M10B-RP1B M10B-RP2A M10B-RP2B

形式末尾に2桁の数字が付加されたものも対象となります

高圧ナトリウムランプ用安定器
ランプ電力(W) 対象安定器の形式 生産期間
100V 50Hz 100V 60Hz 200V 50Hz 200V 60Hz
パルス始動形
250×1 NH2.5-TP1A NH2.5-TP1B NH2.5-TP2A NH2.5-TP2B 1970(S45).10
〜1972(S47).3
400×1 NH4-TP1A NH4-TP1B NH4-TP2A NH4-TP2B

形式末尾に2桁の数字が付加されたものも対象となります

低圧ナトリウムランプ用安定器
ランプ電力(W) 対象安定器の形式 生産期間
100V 50Hz 100V 60Hz 200V 50Hz 200V 60Hz
ピーク進相形
35×1 NX3.5-RP1A NX3.5-RP1B NX3.5-RP2A NX3.5-RP2B 1967(S42).10
〜1972(S47).3
40×1 NX4-RP1A NX4-RP1B NX4-RP2A NX4-RP2B
55×1 NX5.5-RP1A NX5.5-RP1B NX5.5-RP2A NX5.5-RP2B
60×1 NX6-RP1A/
N6-RP1A
NX6-RP1B/
N6-RP1B
NX6-RP2A/
N6-RP2A
NX6-RP2B/
N6-RP2B
90×1 NX9-RP1A NX9-RP1B NX9-RP2A NX9-RP2B
100×1 NX10-RP1A NX10-RP1B NX10-RP2A NX10-RP2B
135×1 NX13.5-RP1A NX13.5-RP1B NX13.5-RP2A NX13.5-RP2B
140×1 N14-RP1A N14-RP1B N14-RP2A N14-RP2B
150×1 NX15-RP1A NX15-RP1B NX15-RP2A NX15-RP2B
180×1 NX18-RP1A NX18-RP1B NX18-RP2A NX18-RP2B
200×1 N20-RP1A N20-RP1B N20-RP2A N20-RP2B

上記表に該当しない安定器形式の場合、下記の「PCB含有の判定方法」でPCB含有の判定を行ってください。

PCB含有の判定方法
① 形式からのPCB非含有判定例

HID安定器はPCB含有コンデンサ使用を中止した1972年(昭和47年)4月以降の製造形式であればPCB非含有と判定できます。
また、低力率形安定器もコンデンサを使用していないため、非含有となります。

PCB非含有形式の例(○:ワットを表す、形式の1A・2Bなどの“1”は100V、“2”は200V用、“A”は50Hz、“B”は60Hz用を表すが省略されている場合あり)

H○-T・H○-C
ワットの後に続く記号が“T”・“C”のみの場合は低力率形を表す。【例:H3-Tなど】

H○TA(B)・H○CA(B)・H○T1A(B)・H○C2A(B)
“T”・“C”の後に電圧や周波数記号が続く場合は低力率形を表す。【例:H3-TA50、H4CA50、H7C2B51など】

  • ※TC、CC、CLなどの高力率形は以下をご確認ください。
  • ※力率は銘板に表示されています。50%、60%などであれば低力率形で非含有、80%以上の数値の場合は高力率形のため、以下をご確認ください。
  • ※低圧ナトリウムランプ用は除きます。

形式末尾記号が41、51、352など数字が2桁以上で、最後尾が“0”、“34”以外の数字は、1990年代以降の形式のためPCB非含有【例:H2CC2A41、H4TC1B51、H4CC2A352、H0.4TC1B351など】

② 安定器銘板内製造番号の確認

安定器銘板内の製造番号は、製造年(年号)+数字3桁の場合と数字4桁の場合があります。PCB含有対象となる安定器はほとんどの場合、 製造番号が「昭和○○年…」の表示品と、数字4桁表示で1972(S47)年3月までの製造品(HID用の場合)となります。なお、数字の持つ意味は下記のとおりです。なお、アルファベットをはさんだ5桁の製造番号のものは、PCBを一切使用しておりません。

製造年(年号)+数字3桁の例[含有可能性あり]

数字4桁の例[含有・非含有両方の可能性あり]

数字5桁の例[非含有]

③ 安定器口出線の製造年月の確認

前記安定器銘板内製造番号は、古く確認できない場合があります。また、古い安定器の場合、製造番号が4桁で10年ごとの同番号使用のため断定できない場合があります。その際は、安定器口出線に製造年月が表示されている部分がありますので、安定器製造年月が推定できます。製造年月表示が1972年(昭和47年)4月以降であれば、PCB含有コンデンサを使用した安定器ではありません。なお、電線種類によっては、製造年のみのものもあります。

④ 安定器内コンデンサの確認

ご使用の安定器ケースの蓋がねじ留めの場合は、ねじを外して蓋を開け内部のコンデンサ表示を確認する方法もあります。(確認後は蓋をはめ直してください)
PCB含有コンデンサの識別はコンデンサメーカにより異なりますが、「DF」と表示がある場合はPCB含有コンデンサになります。また、これ以外の識別については日本環境安全事業(JESCO)にて「PCB使用機器判別表」が公開されておりますのでご参照ください。蓋を開けてコンデンサ表示内容が見えない場合は他の判定方法で確認するか、含有可能性有りとして管理してください。
なお、安定器を取外すなどの作業は、必ず「電気工事士」の有資格者の方にお願いしてください。

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