商業施設のための照明手法

商業施設のための照明手法

Exterior エクステリア

ライトアップ

[サイン照明][建築用ライトアップ]

光によって建物を目立たせたり、サインを照らし夜間の商業施設の認知度を高める手法です。

サイン用の専用器具は、均一に照射できるよう配光制御がされています。
また、建築物の外壁を照らし出すだけでなく、光ファイバーなどを外壁に取りつける手法もあります。

導線照明

敷地内の歩行の安全のために、導線となる路面を照射する光をとります。

ポール灯を用いることが一般的ですが、よりきめ細かく照らすためにはアプローチライトやストリート・ウォッシャと呼ばれる路面照射専用器具が効果的です。
光の配置や独自の配光によって、安全面に加え、リズムのある楽しい歩行路の演出にもなります。

環境演出照明

[水中照明][樹木照明][空間演出]

商業施設の外構を魅力ある空間に仕立てるために、必要に応じて光を与えて演出します。

樹木照明、池や噴水を照らし出す水中照明が主な方法です。
また、デッキ下の暗がりを払拭するためにブラケットを壁面に取り付けたり、地中埋込形アッパーライトによってスラブ下に光を与えることもあります。
カラーフィルターなどのオプションアイテムやコンピュータ制御による点滅リズムなどで、一層のアミューズメント性を加えることも可能です。

Interior インテリア

ベースライト

空間や物を視認できるよう、空間全体に均質に光を与える照明手法。

商業施設や空間種別によって、設定照度を決定します。
一般に、物販店では500ルクスから1000ルクス、飲食店や高級なブティックでは比較的低い50ルクスから200ルクスに設定されます。
色温度は設定照度に相関し、設定照度が低ければ色温度も低く、設定照度が高ければ色温度も高く設定します。

アクセントライト

展示された商品やディスプレイ、あるいは空間上ポイントとなるオブジェやモニュメントを照らす光。

局部的に照射し、ベースライトの3倍から5倍の照度を与えます。
アクセントライトによって照射物が立体的に見えて存在感を表し、空間に活気が生まれ、顧客の購買意欲をそそる作用があります。

フォーカルゾーンライト

[ジャンクションライト(EV、階段の昇降口)][ウェルカムマット]

空間演出上必要な箇所や、受付カウンターなどのゾーンにつくりだす光です。

エスカレーターの乗り降り口、階段の上り下りなどの床に集中して光を与えることが要です(ジャンクション・ライト)。
また、建物のエントランス庇下を集中して照射し、光のマットをつくるウェルカム・マットという手法もあります。

アンビエントライト

[アッパーライトによる天井照明][ウォールウォッシャによる壁面照明][建築化照明]

空間を構成する天井、壁に均質に光を与え、「空間の明るさ感」を演出する間接的な照明です。

光のあり方に変化をもたらし、空間の豊かさを表現するポイントとなります。吹き抜け空間では、天井に光を与えるためにアッパーライトの手法を採用。また壁面照明を行う場合には、ウォールウォッシャタイプのダウンライトや蛍光灯を用います。あるいは、建築の造作に光を仕込む建築化照明も有効な方法です。