UV-C(254nm)照射試験サービスのご案内

昨今のコロナ禍対策の一環としてUV-C除菌のニーズが高まっておりますが、殺菌線であるUV-C(254nm)は除菌するだけではなく、ゴムやプラスチックなどの樹脂をも劣化させます。
しかしながらUV-C(254nm)による劣化速度や状態などは樹脂の種類によって異なります。
そこで岩崎電気はUV-C(254nm)が照射可能な装置をご用意いたしました。

仕様

名称 UV-C耐久性評価用照射装置
仕様 25W×6灯用
有効照射寸法 250×300mm
照射距離 25mm
放射波長 254nm
処理時間 0~99min

IEC 60335-1 附属書Tについて

UV-C照射試験については、IEC(国際電気標準会議)規格に下記の規格があります。
IEC 60335-1 Household and similar electrical appliances - Safety - Part 1: General requirements Annex T (normative) UV-C radiation effect on non-metallic materials (IEC 60335-1 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性 - 第1部:通則 附属書T 非金属材料へのUV-C放射の影響)

装置とテスト手順は、ISO 4892-1およびISO 4892-2に指定されているとおりですが、次の変更が加えられています。
ISO 4892-1のうち、改訂部分

  規格 試験光源
光源 石英(※)で封止した低圧水銀ランプ GL15
(特殊殺菌線透過ガラス)
照度 10W/m²@254nm(1mW/cm²@254nm) 10mW/cm²@254nm
温度 ブラックパネル温度で63±3℃ 成り行き
湿度 必要に応じて4892-2参照(50±5%、20±10%、制御無し) 成り行き

※規格では石英製を求めていますが、石英を使用すると185nmも放射されてしまうので、通常の殺菌ランプでは石英では無い紫外線透過ガラスもしくは185nmを遮断する石英を使用しているガラスを使った光源としております。

UV-C耐久性試験及び一般的な耐候性試験の例

照射条件(照射サンプル:ポリカーボネート製スマートフォンケース)

条件 UV-C照射 UVテスター 屋外暴露

照射装置 UV-C耐久性評価用照射装置 アイ スーパーUVテスター -
照度[mW/cm²] 12.3 150 -
分光分布 254nm 295-450nm 295-3000nm
温度[℃] - 63 -
湿度[%] - 50 -
照射条件 連続照射 照射1h/結露1h 連続照射
色差計 コニカミノルタ製 分光測色計 CM-600d
光沢計 BYK製 光沢計 GM-368A
備考 ステージ内に設置
弊社テクノセンター
(埼玉県行田市)
屋上南向き
屋外暴露装置

試験結果

UV-C耐久性評価用照射装置

UV-Cでの色差、光沢度変化

UV-Cでの変化画像

UV-Cを用いた照射は比較的短時間(1時間以内)での色差に変化がみられることから、短時間評価の可能性有と考えます。
光沢度については、初期に低下は見られるものの、1時間照射以降は横ばいに推移しています。

UVテスター

UVテスターでの色差、光沢度変化

UVテスターでの変化画像

照射エネルギーが強いため、短時間での色差に変化が見られました。
光沢度については、初期に低下は見られるがそのまま横ばいに推移しています。

屋外暴露

屋外暴露での色差、光沢度変化

屋外暴露での変化画像

現状、測定点は2点しかありませんが、色差、光沢度ともに変化が見られます。


照射サービスのお申込み

下記お問合せよりご相談ください。
条件など試験仕様の詳細について個別にご希望をお伺いし、お見積りさせていただきます。

岩崎電気 光・環境営業部

東日本 03-5846-9029
西日本 06-4790-8943