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照明技術資料

照明経済と保守計画

保守管理

照明設備は長時間使用しますと、光源自体の光束の低下や、器具表面の汚れ、室内面の汚れによって照度が徐々に低下してきます。このような照度の低下を補うため照明計算の中に各種の状況を想定した補正係数(保守率)を加え、その設備に必要な照度(維持照度)より高い値を計画します。

保守率(M)の算定

保守率の算定手順は以下のようになります。

  1. 使用光源の交換時間の設定
  • 光源の設計光束維持率(Ml)
    (交換時間に応じた)を図2.1〜2.3により読み取る。

  1. 周囲環境の選定(表2.1)
  • 周囲環境を表2.1により分類し定める。

  1. 照明器具の選定(表2.2)
  • 照明器具の設計光束維持率曲線(図2.4)のカテゴリー(A〜H)を表2.2により定める。

  1. 照明器具の清掃間隔の設定
  • 清掃間隔に応じた照明器具の設計光束維持率(Md)を図2.4から読み取る。

  1. 保守率(M)を算出する
  • M = Ml × Md


図2.1 白熱電球系の設計光束維持率曲線(Ml)

照明学会技術指針JIEG-001(2005)


図2.2 蛍光ランプの設計光束維持率曲線(Ml)

照明学会技術指針JIEG-001(2005)


図2.3 HIDランプの設計光束維持率曲線(Ml)

照明学会技術指針JIEG-001(2005)

表2.1周囲環境の分類

周囲環境
屋内外区分
良い 普通 悪い
屋内
  • じんあいの発生が少なく常に室内の空気が清浄に保たれている場所
  • (例)電子計算機室、電話交換室、製図室、精密機械・電子部品の製造・組立工場、検査室、製薬室、分煙された施設
  • 一般に使用される施設、場所
  • (例)待合室、集会室、事務室、観客席、コンコース、ロビー、店内全般、展示陳列室、体育館
  • 水蒸気、じんあい、煙などがそれほど多く発生しない場所
  • (例)制御室、電気室、選別包装室、軽い組立工場、倉庫
  • 住宅一般
  • 水蒸気、じんあい、煙などを多量に発生する場所
  • (例)金属、機械、自動車、化学、セメント、ゴム、繊維、バルブ、ガラス、出版、印刷、造船などの製造・組立工場、厨房、調理室、室内駐車場
屋外
  • 都市郊外、住宅地域のようにじんあい、煙、ススの発生がない場所
  • (例)運動場、競技場、庭園、広場、公園
  • 都市部、道路隣接地帯のようにじんあい、煙、ススなどの発生がある場所
  • (例)商店街、駅前広場、空港広場、駐車場、コンテナヤード、車両操作場、資材置場、自動車ターミナル、一般道路
  • 重工業地帯のようにじんあい、煙、ススなどの発生が多い場所
  • (例)重工業地帯の道路、車両操作場、資材置場、自動車ターミナル、その他の屋外施設、幹線道路、トンネル

照明学会技術指針JIEG-001(2005)

表2.2 照明器具の種類と周囲環境との組合わせ

  照明器具の種類
周囲環境 露出形 下面開放形 簡易密閉形(下面カバー付) 完全密閉形
屋内 屋外 屋内 屋外 屋内 屋外 屋内 屋外

HID
白熱電球系
電球形蛍光ランプ


蛍光ランプ

白熱電球系
蛍光ランプ
電球形蛍光ランプ


HID
良い A C A C C D D C B B
普通 B D B D D E E D C C
悪い C F C F F F F F D D

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図2.4 照明器具の設計光束維持率曲線(Md)

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