アイちゃんのあかりを訪ねて

四季彩豊かな石川から - 石川県編 -

コスモアイル羽咋


コスモアイル羽咋 外観

能登半島の基部西側に位置する石川県羽咋(はくい)市は、知る人ぞ知る「UFO(unidentified flying objects”未確認飛行物体”)による町おこし」で有名なところで、これまでUFOの目撃情報が数多いそうです。町のあちらこちらにUFO型の看板や街灯が点在し、洋菓子やパンなどの食品にもUFOと関連付けられたものが多いの。日本中の市町村で色々な町おこしが行われているけど「UFOによる町おこし」はとてもユニークな取組みだよね。


マーキュリー型レッドストーンロケット

その羽咋市にある人類の宇宙への挑戦の足跡を展示しているのが「宇宙の出島」という意味で名づけられた科学館「コスモアイル羽咋」!建物は、UFOを思わせるメタリックに輝くドーム型の3階建てで、敷地内には全長26.6mもあるアメリカ製のマーキュリー型レッドストーンロケット(MR-7)がそびえているの。ロケットの1・2段目は実際に飛行したロケット胴体を使用していて、アルミやマグネシウム合金でできているの。外部の塗料も当時使用されたものをそのまま使用しているんだって!

宇宙の出島


マーキュリー宇宙カプセル

ヴォストーク帰還用宇宙カプセル

1階から2階の宇宙展示室に向かうエレベーターの中は動き出すと同時に照明が落ちて、ブラックライトを利用した宇宙パノラマが広がるの!さぁ、宇宙に向かってGo! 宇宙展示室に入り最初に目に飛び込んできたのはアメリカ初の有人飛行用宇宙船「マーキュリー宇宙カプセル」。前の画像にあるマーキュリー型レッドストーンロケットの先端に固定されて宇宙に旅立ったそうで、本物と同じ素材を使用してオリジナルを忠実に再現しているの。カプセルの内部は1人乗りで人間が乗ると身動きできないほど狭かったため、宇宙飛行士の体格は身長180cm以下、体重82kg以下に制限されていたそうだよ。

マーキュリー宇宙カプセルのお隣は、旧ソ連製の「ヴォストーク帰還用宇宙カプセル」。1961年4月12日世界初の宇宙飛行士ユーリ・ガガーリンを乗せて1時間48分にわたって宇宙を飛び、地球を1周したのち帰還した、人類史上初めての宇宙飛行に成功した宇宙船ヴォストーク1号と同型のものだよ。1979年に7日間地球を周回したのちに回収された実物だそうで、モスクワ市のスペースコマースセンターより譲渡されたんだって!カプセル表面の赤茶色に焼けている部分が大気との摩擦の凄さを感じさせます。


ルナ・マーズローバー

ちなみに「私はカモメ。」という言葉で有名な世界初の女性飛行士ワレンチナ・テレシコワが乗船したヴォストーク6号は、1963年に地球を48周したそうだよ。更に進んでいくと、「ルナ・マーズローバー」、「モルニア1号通信衛星」、「アポロ司令船」のコーナー。「ルナ・マーズローバー」は、アメリカの月探査計画の際の乗り物として開発されたもので展示品は実験用に作られた0号機。館員さんのお話では、NASA(アメリカ国立航空宇宙局)から直接、特別の許可をもらって100年間も借りているそうで、お値段は何と7億5千万円!!びっくりです!

世界中でここに展示してある1台しかないそうです。お宝だよね。


モルニア1号通信衛星

「モルニア1号通信衛星」は旧ソ連が打ち上げた通信衛星で、広大な旧ソ連を電波通信でカバーするために、地球を400kmから40000kmという大きな楕円軌道を描いて回ったの。衛星の下に付属している黄色の光学用カメラからは地上で読んでいる新聞の文字まで判読できたそうだよ。うーん、悪いことはできないねぇ(笑)。展示されているものは実物のバックアップ機。


アポロ司令船


アポロ司令船 入口

アポロチョコレートのモデルになった「アポロ司令船」はアイにもお馴染みです。司令船の外壁に貼られている耐熱用の銀色のシールが本物の精巧なレプリカ、この狭い空間の中で身体の大きなアメリカ人が3人で約1週間も生活していたかと思うとちょっと複雑な気分。アイには無理だなぁ~。司令船の周辺に、映画「アポロ13」でトム・ハンクスが撮影時に自分の宇宙服を保管していた青色のトランクが、トム・ハンクスのサイン付で何気なく置いてあったのがお洒落でした。


アポロ月面着陸船

ボイジャー惑星探査船

展示室の中央付近から出口までは、「ボイジャー惑星探査船」、「アポロ月面着陸船」、「バイキング火星着陸船」の精巧なレプリカと「ルナ24号月面着陸船」の実物のバックアップ機が中心の展示となっています。「ボイジャー惑星探査船」は、人類が作ったものの中で地球から最も遠いところに存在しているの。木星、土星の探査を目的に惑星探査機ボイジャー1号、2号が相次いで打ち上げられてから既に30年余り、今も隕石と同じ秒速20kmのスピードで飛行中、いつの日か、地球外知的生命体と遭遇する可能性があるかもね!そのためボイジャーには、「地球の音」というタイトルの銅板製レコードが付いていて、地球上の様々な音や音楽、55種類の言語による挨拶や、科学情報などを紹介する写真、イラストなどが収録されているそうだよ。

アポロ司令船とドッキングしていたのが「アポロ月面着陸船」。司令船からは2名が月面着陸船に乗り込んで着陸し月面活動を行ない、1名は司令船に残って軌道上で待機したそうだよ。レプリカとはいえ、実際のサイズで作られているので近くから見るとその大きさに改めてびっくり!


バイキング火星着陸船

「バイキング火星着陸船」は、1975年から2回に渡って火星に送られて火星の生物の存在の可能性を調査した生命探査機。展示されているものは火星表面に降り立ったランダーと呼ばれるもの。「ルナ24号月面着陸船」は旧ソ連のルナ(月)計画のために作られた無人の月探査船。ルナ計画はアポロ計画に対抗して行なわれ、着陸船の一番上にある茶色の球状のカプセル部のみが着陸した付近の土壌を採取し地球に帰還したそうです。

紹介した展示品のほかにも、宇宙人を研究している科学者たちの話が聞けるSETI(地球外知的生命探査)ブースや、UFOファンには堪らないUFO関連の資料を中心としたコーナーが設けられているので、宇宙開発や地球外生命体に興味のある人にはおすすめのミュージアムだよ!


地球の音


ルナ24号月面着陸船


SETIブース

アイちゃんアルバム

今回はアイが撮影した思い出の中からお気に入りを紹介しまーす。

月の土

隕石

アポロ13号のシート

宇宙服

墜落したUFOの破片(?)の模型

UFOデータベース

コスモアイル羽咋 宇宙科学展示室

所在地
石川県羽咋市鶴多町免田25番地
電話
(0767)22-9888
URL
http://www.hakui.ne.jp/ufo/
開館時間
午前8時30分 ~ 午後5時
休館日
火曜日(火曜日が祝休日の場合は翌日)
入館料
大人350円

取材協力及び資料提供:コスモアイル羽咋