LED照明器具の突入電流について

LED照明器具の突入電流一覧

2023年3月更新

  • ※突入時間が1mSec未満のものは影響が少ないため、突入電流「なし」としています。
  • ※突入電流の値が確定していないものは掲載していません。最寄の営業所にお問合せ願います。

LED照明器具の突入電流についての注意

種別

LED照明器具(電源)には、電源投入時に定格電流の数倍から数十倍の電流が流れ、この電流を一般的に突入電流といいます。
突入電流はLED電源を構成するノイズフィルタ用コンデンサや平滑回路用コンデンサが電源投入と同時に急激に充電されることにより発生します。
突入電流には大きく分けて次の2つのパターンがあります。

パターン1

[図1]における[突入電流-1]は、電流幅(時間)が数mSecと比較的長く数サイクル程度繰り返すので、配線機器に与える影響が大きく配線設計や配線機器選定には注意が必要です。特に接続台数が多くなると配線用遮断器の誤動作や接点、半導体素子の故障に至る場合があります。

[突入電流-2]は、電流幅(時間)が数十μSec程度と短くエネルギーとして小さいので問題となることはほとんどありません。

パターン2

[図2]における[突入電流-2]はパターン1と同様に、エネルギーとしては小さくなることから、問題となることはほとんどありません。(上記「LED照明器具 突入電流一覧表[PDF]」では突入電流特性は「なし」と表示しています)

施工時の注意

配線用遮断器は、電路に異常が生じ設定された値を超える電流が流れた場合、自動的に電路を遮断する安全装置です。配線用遮断器の過電流に対する動作特性は製品により差はありますが、動作特性曲線の一例を[図3]に示します。

LED電源の突入電流を配線用遮断器の動作特性曲線に当てはめると、[図1]の[突入電流-1]は突入時間が数mSecと時間幅が長く、数サイクル程度繰り返すので、配線用遮断器を動作させる可能性があります。複数のLED照明器具を接続した場合、突入電流は使用されるLED照明器具(電源)と同数倍となるため、配線用遮断器は余裕を持った選定をお願いいたします。
LED電源の突入電流値は上記「LED照明器具 突入電流一覧表[PDF]」に掲載してありますのでご参照ください。また、配線用遮断器の種別により動作特性が異なりますので、ご使用になる遮断器ごとにご確認をお願いいたします。
なお、「LED照明器具 突入電流一覧表[PDF]」は案内なく更新されますのでご了承願います。