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ゲレンデ照明においてはスキーヤー同士の衝突を防ぐ明るさを確保するだけではなく、雪面の凹凸を発見しやすいように適度な影を作ることも重要です。ジャンプ競技場照明においては、競技者が安全で快適な視環境のもとで競技を行えるだけではなく、競技者の動作が審判員や客席からよく見えるように照明計画をすることが重要です。リフト照明においては、監視者より利用者の姿が確認できる十分な照度を確保することが重要です。

(1)ゲレンデおよびラングラウフコース照明

1.1 照明範囲

ゲレンデおよびラングラウフコースにおける照明計画区域全体とします(リフトなどの輸送に関する場所は除きます)。ちなみに、ラングラウフコースとは、スキー複合競技における距離競技のコースのことです。

1.2 照度および均斉度

水平面照度の平均値および均斉度は、表4.26に示す値とします。

表4.26 水平面照度の平均値および均斉度

区分 ゲレンデ ラングラウフコース
屋外 屋内
水平面照度 平均値(ℓx) 20以上 100以上 10以上
均斉度(Min/Ave) 0.20以上 0.10以上

(参考文献:JIS Z 9124 財) 日本規格協会)

1.3 照明方式および照明器具の配置

照明方式は投光照明方式とします(原則としては追跡照明)。照明器具の配置は図4.23に示すように、片側配置、千鳥配置、向き合わせ配置、またはそれらを組み合わせた配置とします(曲線部では内側に配置することが望ましいとされています)。

  • 備考 ●印は照明器具の設置位置。

図4.23 照明器具の配置例

1.4 照明器具の取付高さおよび取付け間隔

照明器具の取付高さおよび取付間隔は、図4.26に示すような照明計画幅Wによって決定します(表4.27参照)。また取付間隔は器具の取付高さより決定します。

表4.27 照明器具の取付高さおよび取付間隔

配置 取付高さ(m) 取付間隔(m)
片側配置、千鳥配置 H≧W/5 S≦10H
向き合わせ配置 H≧W/10
  • H:最下段の照明器具の雪面上の取付高さ(m)
  • W:照明計画幅(m)
  • S:照明器具の取付間隔(m)

(参考文献:JIS Z 9124 財) 日本規格協会)

1.5 照明器具の選定

主に投光器を使用し、照明器具を設置する場所1ケ所当たりの灯数によって配光の種類を選定します。灯数が3灯以下の場合は、主に広角型(ビームの開きが60°以上)を選定します。4灯以上12灯以下の場合は、中角形(ビームの開きが30°以上60°未満)の投光器を選定します。13灯以下の場合は、狭角形((ビームの開きが30°未満)を選定します(表4.28参照)。

表4.28 照明器具の選定

照明器具設置場所1ヶ所当たりの灯数 3灯以下 4灯以上12灯以下 13灯以上
配光の種類 狭角形
中角形
広角形
  • 備考 ●:主に用いるもの。
    ○:必要に応じて用いるもの。

(参考文献:JIS Z 9124 財) 日本規格協会)

(2)ジャンプ競技場照明

2.1 照明範囲

アプローチ、カンテ、ランディングバーンおよびストップゾーンとします。

2.2 照度および均斉度

平均照度および均斉度は、競技区域ごとに決定します。またテレビジョン撮影を行う場合は、水平面照度の他に鉛直面照度も既定されています(表4.29参照)。

表4.29 照度および均斉度

区域 水平面照度 鉛直面照度※1
平均値
(ℓx)
均斉度
(Min/Ave)
平均値
(ℓx)
均斉度
(Min/Ave)
アプローチ 50以上 0.40以上 50以上 -
カンテ、
ランディングバーン
300以上 0.40以上 50以上 -
ストップゾーン 30以上 0.20以上 - -
テレビジョン撮影時 1000以上 0.5以上 1000以上 0.3以上
  • ※注1:鉛直面照度は、カメラがある側への鉛直面照度をさし、地上面上1.5mの高さにおける値です。

(参考文献:JIS Z 9124 財) 日本規格協会)

2.3 照明方式および照明器具の配置

照明方式は競技区域により表4.30に基づいて設定します。

表4.30 照明方式

区域 照明方式
アプローチ 投光照明方式または道路照明方式
カンテ、ランディングバーン、ストップゾーン 投光照明方式(追跡照明)

(参考文献:JIS Z 9124 財) 日本規格協会)

照明器具の配置は図4.24に示すように、競技面に沿って両側に配置します。

  • 備考 S1はアプローチの照明器具の取付け間隔。
    S2はランディングバーンおよびストップゾーンの照明器具の取付け間隔。

図4.24 照明器具の配置例

2.4 照明器具の取付高さおよび取付間隔

照明器具の取付高さおよび取付間隔は競技区域によって設定します(表4.31参照)。

表4.31 照明器具の取付高さおよび取付間隔

区域 取付高さ(m) 取付間隔(m)
アプローチ 雪面上6m以上 取付高さの3倍以上
カンテ、ランディングバーン、ストップゾーン 雪面上12m以上

(参考文献:JIS Z 9124 財) 日本規格協会)

2.5 照明器具の選定

原則として投光器とし、競技区域によって配光を決定します。アプローチの場合は、主に広角形(ビームの開きが60°以上)を選定します。カンテ、ランディングバーン、ストップゾーンの場合は、主に中角形(ビームの開きが30°以上60°未満)の投光器をを選定します(表4.32参照)。ただし、アプローチについては二方向に配光を制御するなどした照明器具を使用してもよいとされています。

表4.32 照明器具の選定

区域 アプローチ カンテ、ランディングバーン、
ストップゾーン
配光の種類 狭角形
中角形
広角形
  • 備考 ●:主に用いるもの。○:必要に応じて用いるもの。

(参考文献:JIS Z 9124 財) 日本規格協会)

(3)リフト線路の照明

3.1 照明範囲

リフトの監視者が搬器を見た場合における視線方向の空間とします。

3.2 照度

照度は、搬器の高さにおける監視者から見た鉛直面照度とし、その基準については、所轄の運輸局の通達に従った値を満足するようにします。

表4.33 照明基準例(北海道運輸局の場合)

監視者からの距離(m) 所要鉛直面照度(ℓx)
100まで 10
150まで 15
200まで 30
250まで 45
300まで 70

3.3 照明方式および照明器具の配置

照明方式は投光照明方式とし、監視方向の鉛直面照度を確保するため、追跡照明とします。照明器具の配置は図4.25に示すようにリフト線路に沿って片側に配置します。

  • 備考 ●印は照明器具の設置位置。

図4.25 照明器具の配置例

3.4 照明器具の取付高さ

搬器の高さにおける鉛直面照度を確保するため、搬器と同程度の高さに取付けます。

3.5 照明器具の選定

投光器とし、一般的には狭角形の配光を有するものを使用します。

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