情報ライブラリー

照明技術資料

照明計画資料

スポーツ照明

照明計画上の留意事項

(1)テレビジョン撮影のための照明

テレビジョンカメラの特性は人間の眼の機能に比べて不十分なところがあるので、良質な画像を得るには質の高い照明環境が要求されます。すなわち、高い鉛直面照度と良好な均斉度の他に、画面上のフリッカの防止対策に正しい色再現のための条件を整える必要があります。そしてこれらの事柄は、スポーツの種類や競技レベルに関わらず、テレビジョン撮影を行うかぎり必要となります。

1.1 照度と均斉度

テレビジョン撮影を行う場合の照度と照度均斉度は、表4.9に示す値とします。

表4.9 テレビジョンのための照度の平均値および均斉度

野球場以外の競技 照度の種類 平均値(ℓx) 均斉度(3)
鉛直面照度(1) 1000以上 0.3以上
水平面照度度(2) 1000以上 0.5以上
野球場の場合 照度の種類 平均値(ℓx) 均斉度(3)
内野 外野 内野 外野
鉛直面照度度(1) 1000以上 750以上 0.3以上 0.3以上
水平面照度度(2) 1500以上 800以上 0.5以上 0.5以上
  • ※注1:グラウンド面上または床面上1.5mにおけるメインカメラがある側への鉛直面照度。
    (飛び込みプールの場合は、それ以外に、飛び込み台上3mの高さまでを含んだ空中動作が行われる空間におけるカメラがある側への鉛直面照度にも適用する。)
  • ※注2:グラウンド面または床面の水平面照度。
  • ※注3:照度の均斉度は、次に示すとおりである。
    鉛直面照度の均斉度=鉛直面照度の最小値/鉛直面照度の最大値
    水平面照度の均斉度=水平面照度の最小値/水平面照度の最大値

(参考文献:JIS Z 9120、JIS Z 9121、JIS Z 9122、JIS Z 9123、JIS Z 9124 財) 日本規格協会)

1.2 色温度と演色性

良質な画像を得るためには、光色は色温度で3000K〜6000Kの範囲内にあり、平均演色評価数Ra≧55だと実用上支障のない値です。なお、HDTVの場合Ra≧80を推奨します。

(2)昼光利用

屋内スポーツ施設における昼光利用は、省エネルギーの観点から重要ですが、その取扱いには特別な配慮が必要です。

2.1 昼光利用の問題点

  • 昼光による照度は、季節・時間・天候条件等により変化するので、安定した照明環境(照度均斉度、視野内の輝度分布等)が得られない。
  • 昼間時に採光窓の輝きが、グレアの原因となる。
  • 昼間時に採光窓がブラックホールとなり、視対象の見え方が低下する。

2.2 昼光の利用方法

  • 昼光利用は、レクリエーション等の場合とし、公式競技では行わないようにし必要に応じてカーテンやブラインドで遮光できるようにする。
  • 太陽の直接光が入射しないように配慮する。
  • 外景や高輝度の窓面が見えないようにする。したがって、競技正面の壁には、窓を設置しないようにする。
  • 昼光は、天窓北側採光がよく、この場合も天窓は、拡散ガラスとルーバ等により十分遮光することが大切である。
  • エアーテント等の天井面が一様に輝く採光は望ましいが、梁等で明暗の格子模様をつくることは避ける必要がある。また、夜間時の対策として、天井面を照明する必要がある。

2.3 周囲環境への影響

屋外スポーツ照明からの漏れ光による周囲環境への影響が問題となる場合があります。スポーツ照明は、空間の照明であることから、漏れ光を制限することは非常に困難ですが、次に示すような対策が考えられます。また地域住民との十分な対話をすることが大切になります。

漏れ光軽減策
  • 樹木・フェンス・観客席等で競技面を囲う。
  • 競技場周囲にオープンスペースを設け、公園や駐車場として利用する。
  • 照明塔の位置をよく吟味し、影響を及ぼす可能性がある照明器具にフードやルーバを設ける。
  • 比較的漏れ光の少ない照明器具を採用する。

2.4 保守管理

保守管理は、照明効果(照度)の低下および照明設備そのものの短寿命化を防ぐためには重要なことです。設計の段階から、保守計画をたて点検が容易に行える設備とすることが大切です。

保守管理計画時に留意すべき事項
  • 清掃間隔を設定する。一般に電気設備のチェックと一緒に行う。
  • ランプ交換は、寿命の2/3〜3/4程度で一斉交換する。このようにすれば、ランプ交換費の予算化も容易になる。
  • 照明設備は、保守が容易に行える位置および構造とする。
  • 汚れにくい器具、清掃が簡単な器具を採用するとともに、耐食性に富む部材または処理を施す。

2.5 照明塔

屋外スポーツ照明に使用されるものとしては、下記のものがあります。

  • 耐候性鋼材(錆安定化促進処理)
  • 鋼管(溶融亜鉛メッキ仕上げ、または塗装仕上げ)
  • コンクリートポール

検討すべき事項としては、下記の点があげられます。

  • 照明器具取付台数
  • 照明器具の取付高さ
  • 経済性
  • デザイン性
  • 建柱場所の制約(スペース、地盤の状況)

PAGE TOP

ライティング講座


このページに掲載されている情報は、原稿執筆時現在の情報です。ご覧になった時点では、最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

照明計画資料

照明技術資料

このページの先頭へ