照明計画資料
道路照明
道路照明の目的は、夜間において、道路交通を安全かつ円滑に走行できるようにすることであり、次に示す視環境を確保するものでなければなりません。
道路照明において、良い視環境を確保するためには、次に示す要件を考慮する必要があります。
道路照明における障害物は、一般的に明るい路面を背景として、黒いシルエットとして見えます。
そのため路面の明るさ(路面輝度)が十分でない場合には、障害物を視認することができない場合があります。
図1.1は、横軸に路面輝度を縦軸に障害物の輝度をとり、対象物の見え方特性を示したものです。
斜線部分は、路面と障害物の輝度が同レベルであるため、見えにくいゾーンです。障害物の輝度が高くなるにしたがい障害物の細部まで視認できるよう(逆シルエット視)になり、逆に、低くなれば障害物が影として視認できるよう(シルエット視)になります。
図1.2は最小知覚可能輝度比(Lr/Lo)minを得るのに要する平均輝度の増加率(Lr/Lu)と輝度均斉度(Lmin/Lr)との関係の実験結果を示したものです。路面輝度が均一であれば平均輝度は低くても良いが、不均一な場合には平均輝度を高くする必要があることを示しています。

図1.1 対象物の見え方特性

図1.2 最小知覚可能輝度比を得るために要する平均輝度の増加率と輝度均斉度の関係
(参考文献CIE Barcelona 1971 )
グレア(まぶしさ)には、次に示す2通りがあります。
光源の輝きが眼の順応状態に対して大きい場合に、不快な感じを生じさせるまぶしさのことです。
背景の高輝度光源などによって、眼球内に生じる散乱光が視対象物の網膜上にかぶさって物の見え方を低下させるまぶしさのことです。視機能低下グレアは、知覚しうる最小輝度差の増加値で表されます。
運転者が道路を安全に走行するためには、前方の道路の線形の変化および分合流の状況を予知する必要があります。照明施設によるこのような効果を誘導性といい、図1.3は誘導性の悪い例を図1.4は良い例を示します。

図1.3 誘導性が悪い例
曲線部における千鳥配列の透視図
(路面の輝度分布が不均一で誘導性も悪い)

図1.4 誘導性が良い例
曲線部における片側配列の透視図
(路面の輝度分布が良好で誘導性も良い)
このページに掲載されている情報は、原稿執筆時現在の情報です。ご覧になった時点では、最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。