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照明技術資料

照明計画資料

屋外作業場照明

広場・公園照明

(1)目的

広場や公園における照明設備の設置目的は、主に次の3点が挙げられます。

  1. 人びとの交流・レクリエーションの場として、安全性を確保すること
  2. 車や人の流れを安全・円滑に誘導すること
  3. 時・場合に応じた多彩な雰囲気(楽しさ、落ち羞き、活気など)をつくり出すこと

(2)照度設定

公園・広場全般の照度は、そこで行われる行為(視作業)をもとに、表6.1などを参考に設定します。
例えばコミュニティ機能を重視した広場では、防犯の危険性や周囲の明るさなどを考慮して公園を使用する人々が安全な活動が可能となる照度を設定する必要があります。またターミナル機能を重視した広場では車の安全走行が可能となる照度(路面輝度)に設定する必要があります。
一方公園の照明は、その機能、性格や周辺の環境、夜間の利用形態などを考慮して計画します。
夜間閉鎖され、利用がほとんど考えられない場合には、自然環境を保全する意味から、照明は必要最小限に制限し、夜間開放され、人びとが利用する施設では、園路、広場、案内標識、修景対象(花壇、植込み、モニュメント、芝生、樹木、池など)などを照明し、安全性を確保するとともに、公園の奥行きや広がりなど空間特性がよくわかるようにします。安全性の確保は、暗がりや物陰をつくらないことが重要で、照度の確保よりもむしろ、植込みなど暗がりとなりやすい箇所にちょっとした明かりを付加するなどの配慮が必要です。

表6.1 通路、広場および公園における推奨照度

  • ※ 表の照度は維持照度を表しており、使用期間中は下回ってはいけない値である。

(参考文献:JIS Z 9110 2010 財) 日本規格協会)

(3)照明方式

公園・広場の代表的な照明手法は、表6.2に示すものがあります。その特徴をよく把捉し、広場の目的や対象に合ったものを選択します。なおポール照明は、照明器具の高さ(表6.3)や配光の種類(表6.4)によって、照明効果や雰囲気が異なるので設置場所の目的によって使い分ける必要があります。

表6.2 照明方式

【ポール照明】 【ブラケット照明】 【投光(演出)照明】 【景観材組み込み照明】

  • 照明ポールの高さによる使い分けができる。
  • 照明器具の配光による使分けができる。
  • 照明ポールが空間の個性や景観を壊すおそれがあるので、意匠や配置(配列)に注意する必要がある。
  • 照明器具の輝きが夜間景観の一部となるので、輝度をどの程度に設定するかが重要になる。
  • 空間がスッキリする。
  • 取付け高さが視線に近くなりやすいので、器具の意匠、輝度規制が重要になる。
  • 壁や路面に明暗を生じやすいので、それに規則性を持たせれば変化のある雰囲気の演出が容易になる。
  • 取付け配線などの施工性に難点がある。
  • 照明器具を見せずに、樹木やモニュメントなどを容易に照らし出すことができる。
  • 照明器具を上手に隠し、まぶしさを与えないようにすることが重要になる。
  • 照明対象に、細かい明暗や陰影が生じるように、光の方向性を考慮することが重要になる。
  • 空間がスッキリする。
  • 路面に明暗分布が生じやすいので、それに規則性を持たせれば変化のある雰囲気の演出が容易になる。
  • 空間(特に路面)にベースとなる明るさがないと、不安定で居心地の悪い雰囲気になりやすい。
  • 取付・配線・保守などに難点がある。

表6.3 照明器具の取付け高さ

設置高さ 主な特徴 適用例 ランプ光束の目安[ℓm/灯]
12m以上
  • 照明で象徴的な景観形成ができる。
  • 照明効率がよく経済的である。
  • 照明ポールの乱立を防止できる。
  • 周囲への光漏れが多くなりやすい。
  • 保守点検のための対策が必要である。
大駐車場
交通広場
40000以上
7m〜12m
  • 高さ3〜5倍の間隔に配置すれば、連続した光の美しさが(誘導効果)得やすい。
  • 必要な明るさを、経済的に得ることができる。
  • 光の制御(フード、ルーバの装着)が比較的容易にできる。
道路
駐車場
一般的な道路緑道
10000〜50000
2m〜7m
  • 人の高さに近いので親しみ・暖かみが得やすい。
  • 意匠デザインで景観形成が容易にできる。
  • グレアを与えやすい。(発行面輝度が高くなりすぎないランプ光束の選定が重要)
公園
緑道
建築構内
小規模広場
1000〜20000
1.5m以上
  • 陰影・明暗など「光と影」の演出がしやすい。
  • 保守が容易であるが、破壊される恐れがある。
  • 誘導もしくは、注意をうながすのに効果的である。
  • グレアを与えやすい。(ランプ光束の選定に注意し、発光面の輝度規制が必要)
アプローチ空間
住宅内庭園
公園
3000以下

(参考文献:障害光低減のための屋外照明機器の使い方ガイド日本照明器具工業会)

表6.4 照明器具の配光の種類と特徴

あんしんの街路照明器具 たのしみの街路照明器具
区分


0%


0%〜5%以下


5%〜15%以下


15%〜20%以下

配光イメージ

特徴
  • 緻密な配光制御で、周囲への影響が少なくできる。
  • 効率よく路面が照明でき、所要照度が得やすい。
  • 良好な路面の照度分布を得るには、照明間隔を狭くするか反射鏡などで光を広げる必要がある。
  • 空間が暗く感じられやすい反面、他の照明演出効果が高まる。
  • 上方光が少なく、周囲への影響が少ない。
  • 路面への照明効率が高く、所要照度が得やすい。
  • 壁面などの照度が低くなり空間が暗く感じられやすい。
  • 良好な路面の照度分布を得るには、照明間隔を狭くするか、反射鏡などで光を広げる必要がある。
  • 低い建物が照明され、空間の明るさが得やすい。
  • 周囲が開けた地域では、無駄となる光が多いが、上方への漏れ光は少ない。
  • まぶしさを感じやすいので、輝きを抑える必要がある。
  • 他の照明演出効果を弱めるおそれがある。
  • 高い建物などが照明され、空間把握が容易になる。
  • 周囲が開けた地域では、無駄となる光が多い。
  • 照明器具の輝きで、活気のある雰囲気が得やすい。
  • まぶしさを感しやすいので、輝きを抑える必要がある。
  • 他の照明演出効果を弱めるおそれがある。
あんぜん照明環境Ⅰ 自然公園
里地
田園
あんしん照明環境Ⅱ 里地
村落
郊外型住宅地
やすらぎ照明環境Ⅲ 地方都市
大都市周辺市町村
都市部住宅地
たのしみ照明環境Ⅳ 都市中心部
繁華街・商店街
都市幹線道路沿い
  • ※備考 ○:障害光になる恐れが少ない

(参考文献:光害対策ガイドライン環境庁)

(4)照明設備

照明設備は、光源、安定器、照明器具などを組み合わせた時に、照明効率、省エネルギー性、経済性などの高い組合せを検討する必要があり、照明の設置位置は、広場の多彩な利用目的に対し、種々の催しに安全で支障が生じないように、また保守点検が容易なように検討します。表6.5に光源の特性比較を示します。

表6.5 光源の特性比較

光源 高圧ナトリウムランプ メタルハライドランプ 水銀ランプ
一般形
(始動器
内蔵形)
演色改善形
(始動器
内蔵形)
高演色形
(専用
安定器)
一般形
(低始動
電圧形)
UVカット一般形
(低始動
電圧形)
セラミック
発光管
高演色形
(低始動
電圧形)
セラミック
発光管
高演色形
(専用
安定器)
水銀ランプ
(蛍光形)
大きさ
(W)
40W〜
940W
220W〜
660W
50W〜
400W
100W〜
1kW
250W〜
700W
150W〜
360W
35W〜
400W
40W〜
1kW
全光束
(ℓm)
3200〜
139000
19000〜
73000
2400〜
24000
7500〜
92000
17000〜
65500
13500〜
43200
3000〜
38000
1400〜
63000
定格寿命
(h)
9000〜
24000
12000
6000〜
9000
9000〜
12000
9000〜
12000
12000〜
15000
9000〜
15000
6000〜
12000
ランプ効率
(ℓm/W)
74〜148
86〜111
48〜60
68〜110
70〜94
85〜120
77〜100
35〜63
総合効率 (ℓm/W) 59〜141
78〜104
33〜55
62〜106
62〜96
77〜109
67〜92
26〜60
環境省・
ガイド評価※1
× ×
相関色温度
(K)
1900
〜2100
(橙白色)
2150
(橙白色)
2500
(橙白色)
3800
〜4500
(白色)
3800
〜4500
(白色)
3000
〜4100
(電球色
〜白色)
2800
〜5500
(電球色
〜昼白色)
4100
〜4200
(白色)
平均演色評価数
(Ra)
15〜25 60 85 65 〜 75 65 〜 75 80 〜 93 83 〜 95 40 〜 45
周囲温度の影響 効率 なし なし なし なし なし なし なし なし
始動 なし なし なし 低温でやや始動しにくい 低温でやや始動しにくい 低温でやや始動しにくい 低温でやや始動しにくい 低温でやや始動しにくい
調光の可否 可能 可能 可能
特徴 長寿命で経済性も優れ道路照明の主流ランプになっています。また、誘虫性が比較的低いため、防虫性にも優れています。 高圧ナトリウムランプよりも色の見え方が優れる。経済性と演色性のバランスがとれた光源です。 電球に近い色温度で演色性が優れているので、人通りの多い場所で、落ち着きを演出したい場合に適した光源です。 演色性に優れたさわやかな白色光。発光効率110ℓm/W
(400W)で、水銀ランプと比べ1.8倍の高効率です。
ランプ外管にUVカットコーティングを施し、紫外域の光を約90%カット。紫外域の光によるさまざまな影響を抑えます。 高効率・高演色を実現.発光効率120ℓm/W
(360W)や15000時間の長寿命とあわせ、大幅な省エネを実現できます。
100ℓm/W
(150W)の高効率・調光可能形を実現。高演色で光色も幅広いので、色を正しく見せたい場合や、人通りの多い場所に適した光源です。
道路照明他に使われる光源です。長寿命の白色光で、周囲温度の変化に対する安全性などの点で優れています。
  • ※1:環境省・ガイド評価とは、環境省の光害対策ガイドラインに示された光源の総合効率(安定器損を含む)の下限値に対する評価を示しています。
    評価基準は次の通りです。
    ランプ入力200W以上:60ℓm/W以上ランプ入力200W未満:50ℓm/W以上

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