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(1)防爆電気配線

防爆電気機器および防爆電気配線の選定に当たっては、「工場電気設備防爆指針(ガス蒸気防爆2006)」に示されている可燃性ガスまたは蒸気の危険特性、防爆構造の特質、環境条件、温度上昇に影響する外的諸条件などを考慮しなければなりません。
なお、危険場所における電気設備は、「工場電気設備防爆指針(ガス蒸気防爆2006)」に示されている要件を十分に考慮するほか、電気設備技術基準、内線規定などに該当する規定がある場合は、それに準拠して施設しなければなりません。

1.1 配線方法

ケーブル電線、金属管配線、移動電気機器の配線又は本安回路の配線によるものとします。

表12.15 防爆電気配線における配線方法の選定の原則

配線方法 危険場所の種別
0種場所 1種場所 2種場所
本安回路以外の配線 ケーブル配線 ×
金属管配線 ×
移動電気機器の配線 ×
本安回路の配線
  • 備考 表中の記号の意味は次の通りです。
    ○:適するもの ×:適さないもの

(参考文献:国際規格に整合した技術的基準2006対応)

1.2 外部配線と電気機器との接続(電気機器の端子箱等への引込)

電気機器の防爆構造及び配線の種類に応じて選定します。

1.2.1 ケーブル配線によって引き込む場合は、当該電気機器の防爆構造及び引込ケーブルに適合したケーブルグランドを使用する必要があります。

表12.16 ケーブルの引込方式(ケーブルグランド)の選定例

電気機器の端子箱等の防爆構造 引込方式
(ケーブルグランドの種類)
ケーブルの種類
ゴム・プラスチックケーブル 金属がい装ケーブル 鉛被ケーブル MIケーブル
耐圧防爆構造 耐圧パッキン式    
耐圧固着式
耐圧スリーブ金具式      
安全増防爆構造 耐圧パッキン式    
安全増パッキン式  
耐圧固着式  
安全増固着式  
  • 備考1 電気機器の「端子箱等」は、電気機器によって本体容器の一部分であるか、又は端子箱である。また接続箱は、法規上「電気機器」ではないが、ケーブルの引込方式の適用においては電気機器の端子箱等と同等に取り扱われる。
  • 備考2 シースの内部に空げきの多いゴム・プラスチックケーブルは、固着式には不向きであり、耐圧固着式ケーブルグランドを用いても十分な耐圧防爆性能を確保しがたい。
  • 備考3 表中の記号の意味は次の通りです。
    ○:適するもの △:法規では容認されているが、避けたいもの

(参考文献:国際規格に整合した技術的基準2006対応)

1.2.2 金属管配線によって引き込む場合は、次によりシーリングを施します。
  1. 耐圧防爆構造の電気機器には、引込口の近くにシーリングフィッチングを設け、容器の耐圧防爆性能を保持するようにシーリングコンパウンドを充てんする。
  2. 耐圧防爆構造以外の防爆構造の電気機器には、それに耐圧防爆性能をもった金属管配線を接続する場合又は電線管路を通って水や粉じんなどの異物が侵入するおそれがある場合に限って、引込口の近くにシーリングフィッチングを設け、シーリングコンパウンドを充てんする。

表12.17 電線管用付属品の選定例

電気機器の端子箱等の防爆構造 電線管用付属品の種類
ユニオンカップリング・アダプタ・ニップル フレシキブルフィッチング シーリングフィッチング ボックス類
耐圧 耐圧 安全増 耐圧 耐圧 安全増
耐圧防爆構造    
安全増防爆構造
  • 備考1 電気機器の端子箱については、表12.16の備考1に準ずる。
  • 備考2 ボックス類は、電気機器とシーリングフィッチングとの間には上記により選定するが、シーリングフィッチングの外側に設置する場合は、必ずしもこれによらなくてもよい。
  • 備考3 電気機器の端子箱等の一部としてシーリングが設けられている場合に、重ねてシーリングフィッチングを設ける必要は無い。

(参考文献:国際規格に整合した技術的基準2006対応)

1.3 ケーブル配線

1.3.1 ケーブル配線

電気配線におけるケーブルの実用性と多様性の優位のため、金属管配線に代わって、ケーブル配線が多く使用されるようになったため、ケーブル配線に関する規定の充実が計られています。

1.3.2 金属管配線

接続端子部を内蔵する電気機器に連なる部分には、その容器の防爆構造に応じた処置を施しますが、途中の電線管路には耐圧防爆構造または、安全増防爆構造の電線管用附属品を使用することは、必ずしも必要でない(ただし、安全増相当品の強度を要す)との考えから、1種場所、2種場所の施工上の違いに差がなくなってきたので配線方法の表現が一本化されました。また高圧配線、低圧配線の分類がなくなり一本化されました。

1.3.3 使用ケーブル

ケーブルの種類の選定に当たっては、外傷に対する保護方法、絶縁体、シースの周囲温度、薬品等に対する劣化防止を考慮の上、使用場所の環境及び施工方法に適したものを選定します。

1.3.4 ケーブルの布設方法
  1. 布設経路
    ケーブルの布設経路の設定に当たっては、腐食性溶剤、他からの熱伝導、振動などの影響を受けないように留意するとともに、布設作業が容易に行えるように考慮します。なお、埋設ケーブルの布設位置、布設経路などは、標識などによって分かりやすくしておくことが望ましいでしょう。
  2. 外傷に対する保護
    鎧装のないケーブルを1種場所に布設する場合及び2種場所の中でも外傷がある場所に布設する場合には、鋼製電線管、配管用炭素鋼鋼管、ダクト他の防護装置に納め、外傷に対して十分に保護する必要があります。なお、波付鋼管、鋼帯、鋼線などの金属鎧装をもつケーブル及びMIケーブルは、保護なしで布設することができますが、外傷を受けるおそれが多い場所においては、特別に保護する必要があります。
1.3.5 ケーブルの接続

ケーブルとケーブルの接続は、極力避けること。ただし、ケーブルの分岐接続及びケーブルと金属管配線における絶縁電線との接続は、耐圧防爆構造又は安全増防爆構造の接続箱内において行うことができます。この場合、接続箱へのケーブルの引込みには、ケーブルの種類に適合した耐圧防爆構造又は安全増防爆構造のケーブルグランドを使用しなければなりません。
なお、ケーブルの直線接続は、2種場所において、かつ容易に点検しうる場合に限って、当該ケーブルと同時以上の性能を保持しうるような接続器を用いて行うことができます。

1.3.6 配線材料

金属管配線に使用する電線は、JIS C 3307に規定する600Vビニル絶縁電線又はこれと同等以上の絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線を除く)とします。
なお、ケーブル又はキャブタイヤケーブルは、使用してはなりません。電線管は、JIS C 8305(鋼製電線管)に規定するねじ付き厚鋼電線管(以下、「電線管」という)を使用する必要があります。

1.4 金属管配線

1.4.1 シーリング

電線管路には、下記の箇所にシーリングフィッチングを設け、シーリングコンパウンドを充てんしなければなりません。

  1. 異なる種別の危険場所の間及び危険場所と非危険場所との間の境界。境界に隔壁がある場合は、いずれか一方の側にシーリングフィッチングを設け、それと隔壁との間の電線管路に継ぎ目を設けないこと。
  2. 耐圧防爆構造の電気機器に接続される電線管路で、電気機器の容器から45cm以内の箇所。
  3. 分岐接続、直線接続又は端末処理を行うボックス類に接続する54cm以上の電線管路で、ボックス類から45cm以内の箇所。
  4. 54cm以上の電線管路で管路長が15mを超える場合には、管路長15m以下ごとに1個の割合で適当な箇所。
1.4.2 ねじ結合

電線管と電線管用附属品又は電気機器との接続、電線管用附属品相互の接続、又は電線管用附属品と電気機器との接続は、JIS B 0202(管用平行ねじ)に規定する管用平行ねじにより、完全ねじ部で5山以上結合させなければなりません。なお、カップリングによる電線管相互の送り接続は、行ってはなりません。

1.4.3 可とう性接続

可とう性を必要とする接続箇所は、耐圧防爆構造又は安全増防爆構造のフレキシブルフィッチングを使用し、これを曲げる場合の内側半径は、フレキシブルフィッチングの管の部分の外径の5倍以上としなければなりません。

1.4.4 除滴

電線管路、ボックス類、シーリングフィッチングなどにおいて、内部に水分が凝縮して集積するおそれがある場合には、水分の凝縮を防止する方法又は集積した水を排除する方法を講じなければなりません。

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