光応用の知識

電子線滅菌

2.低エネルギー電子線照射装置の特性

従来、工業的に利用されていた電子線エネルギーの範囲は150keV~10MeVでした。当社の装置は、コンパクトな80keV~300keVの低エネルギー型を採用しています。さらにコンパクトで安価な低エネルギータイプの80keV~110keV装置を開発しました。滅菌用低エネルギータイプ電子線照射装置はごく表面のEB処理に適しており、また非常にコンパクトで設置スペースをとらず、容易なインライン化を実現しました。
また、従来の低エネルギー型に比べて被照射体の基材劣化も少ないという試験結果も得ています。

表1 EB装置のエネルギータイプとその特性

エネルギータイプ エネルギー 短所 長所
高エネルギー型 3.0MeV以上 走査型
  • 大型の遮蔽が必要
  • 装置が大型
  • かなりの深さまで照射できる
    (最大13000g/m²)
中エネルギー型 300keV~3.0MeV
低エネルギー型 300keV以下 カーテン型
  • 高、中エネルギー型に比べて透過力が小さい
    (最大700g/cm²)
  • セルフシールド
  • 装置が小型
  • インライン可能
100keV カーテン型  
  • 基材劣化がほとんどない
  • 価格が安い

カタログで詳しく見る

電子線(EB)で加工した素材は、さまざまな場所で活躍しています。電子線の特長、効果などをわかりやすくご説明しています。

電子線(EB)活用なるほどBOOK

詳しい資料を請求


※Internet Explorerをご利用の場合、PDF閲覧に不具合が生じます。
Microsoft EdgeやGoogle Chromeなど、最新のブラウザをご利用ください。